2018年03月18日の書評一覧

雪の階 [著]奥泉光

雪の階 [著]奥泉光

■二・二六前夜、重大な事実知る  天之御中主と書いてアメノミナカヌシと読む。『古事記』で一番はじめに出てくる神のことだ。二・二六事件が起こったのと同じ1936年に、元女官長の島津ハルを中心とする女性………[もっと読む]

[評者]原武史(放送大学教授・政治思想史)
[掲載]2018年03月18日
[ジャンル]文芸

電力と政治―日本の原子力政策全史(上・下) [著]上川龍之進

電力と政治―日本の原子力政策全史(上・下) [著]上川龍之進

■戦後の「暗黒面」を抉り出す  権力の実態は、マクロな構造を見るだけではとらえきれない。細部に分け入ってはじめて見えてくるものもある。本書は、原発をめぐる権力を分析することを通じて、そこに凝縮されて………[もっと読む]

[評者]齋藤純一(早大教授)
[掲載]2018年03月18日
[ジャンル]社会

収容所のプルースト [著]ジョゼフ・チャプスキ

収容所のプルースト [著]ジョゼフ・チャプスキ

■絶望乗り越えるための連続講義  一九四〇年から四一年にかけての冬、旧ソ連グリャーゾヴェツ捕虜収容所。収容されたポーランド人将校と兵士たちは、零下40度にまで達する極寒の環境のなかで労働し、夜は南京………[もっと読む]

[評者]サンキュータツオ(お笑い芸人、日本語学者)
[掲載]2018年03月18日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

B.C.1177―古代グローバル文明の崩壊 [著]エリック・H・クライン

B.C.1177―古代グローバル文明の崩壊 [著]エリック・H・クライン

■突然の文明崩壊、犯人は誰か?  誰が青銅器文明を殺したのか?  あまりにも突然であった。エーゲ海にきらめいたミュケナイ文明が、トルコの大地に咲いたヒッタイト文明が、母なるナイルのエジプト新王国が、………[もっと読む]

[評者]山室恭子(東工大教授)
[掲載]2018年03月18日
[ジャンル]歴史

半分世界 [著]石川宗生

半分世界 [著]石川宗生

 筆力に驚かされる。  デビュー作とは思えない整った文章や、思い込みを突いてくる比喩。それも印象的なのだが、なによりもバランス感覚である。  たとえば、町がたくさんの同一人物たちに埋め尽くされる「吉田………[もっと読む]

[評者]円城塔  (作家)
[掲載]2018年03月18日
[ジャンル]文芸

すゞしろ日記―参 [著]山口晃

すゞしろ日記―参 [著]山口晃

 すずしろ、とは大根のこと。他に由来があるのかもしれないが、もう3巻目なので触れられていない。当て推量で言えば大根の余白が短冊に似ているからか。その白地によしなしごとを書きつける著者の画文は本巻でいよ………[もっと読む]

[評者]椹木野衣 (美術評論家)
[掲載]2018年03月18日
[ジャンル]文芸

ドーナツ経済学が世界を救う―人類と地球のためのパラダイムシフト [著]ケイト・ラワース

ドーナツ経済学が世界を救う―人類と地球のためのパラダイムシフト [著]ケイト・ラワース

■二つの円が挟む持続可能な領域  金融危機、貧富の格差、気候変動問題……。様々な社会問題をどう理解し、解決すべきか。その答えを求めて経済学部に入ってきた学生は、かなり面食らうかもしれない。抽象的な理………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2018年03月18日
[ジャンル]経済

西南戦争―民衆の記―大義と破壊 [著]長野浩典

西南戦争―民衆の記―大義と破壊 [著]長野浩典

■人心の荒廃止まらぬ戦場の病理  西南戦争は、明治維新の英雄西郷隆盛とそれを取り巻く旧薩摩藩士族の滅びの物語を中心に伝えられてきた。しかし、様々な史料を駆使して、戦地に暮らす名も無き民衆の側から捉え………[もっと読む]

[評者]市田隆(本社編集委員)
[掲載]2018年03月18日
[ジャンル]歴史

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