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これからの日本のために「シェア」の話をしよう [著]三浦展

[評者]

[掲載]2011年04月10日

[ジャンル]社会

表紙画像

 刊行は2月。著者は「シェア」を新トレンドととらえ、「あまり必要のないものは共有やレンタルで済ます」時代の到来をほのめかす。だが、大震災は、衣食住やエネルギーといった必要なものこそシェアしなくては立ちゆかない事態を引き起こした。
 とはいえ、3・11後を生き抜くためのヒントも本書の中に崩れず残っている。「空き家の共同利用」は既に始まっているし、「総有」の概念は被災集落再生の手がかりともなりそうだ。何より、シェアが「共感を重視する」「無縁社会とは別の暮らし方の原理」であるという指摘が力をくれる。分け合えるなら、水も電池もトイレ紙も、無くなることを恐れずにすむ。
 (NHK出版・1575円)

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