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沖縄の戦後思想を考える [著]鹿野政直

[評者]

[掲載]2011年11月20日

[ジャンル]歴史 社会

表紙画像

 普天間問題をはじめとする「沖縄の呻吟(しんぎん)」。それは少なくとも1945年の沖縄戦以来の根をもっている、と日本近現代史・思想史を専攻する著者はいう。
 敗戦から72年の復帰までを「『占領』という檻(おり)のなか」ととらえ、沖縄戦の凝視から、占領を撃つ思想、復帰運動と反復帰の思想をたどる。復帰以降は「『日本』という枠のなか」と位置づけ、「沖縄らしさ」がもてはやされた80年代を経て、教科書検定や基地問題で復帰そのものが問い直される過程を描いた。沖縄の人びとがこだわるところに「できるだけ耳をすませ、その声を聴きとろうとし」、それに懸命に応えようとする。本書のような姿勢こそが本土に求められている。
    ◇
 岩波書店・2520円



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