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LOVE THE LIGHT,LOVE THE LIFE―時空を超える光を創る [著]石井幹子

[評者]辻篤子(本社論説委員)

[掲載]2012年01月08日

[ジャンル]人文

表紙画像

■景観照明、パイオニアの歩み

 東京タワーもどこか、新しい年への期待をまとって輝いているように見える年明けである。この年末年始、全国のあちこちで、ライトアップの光にさまざまな思いが託されたのではないか。
 こうした景観照明のパイオニアである著者が、これまでの歩みを振り返りながら、光への思いを語っている。
 北欧デザインの本で紹介されていた女性デザイナーの下で照明を学ぼうと、20代で単身、シベリア鉄道などを乗り継いでフィンランドに渡ったのが始まりだった。
 欧州の都市のような美しい景観をと、日本でライトアップを手がけ始めたのは1970年代末だ。二条城を皮切りに、レインボーブリッジから白川郷、倉敷の街並みまで、日本の夜景を変え、活躍の場を世界に広げてきた。
 光を通して、私たちの都市を、そして暮らしを見直すきっかけを与えてくれる。
 まっすぐな思いを貫き、今なお続く、世界への果敢な挑戦の記録でもある。
    ◇
 東京新聞・1785円

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