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伝説の「どりこの」 [著]宮島英紀

[評者]

[掲載]2012年01月15日

[ジャンル]ノンフィクション・評伝

表紙画像

 昭和の初め、突如として現れた飲み物が「どりこの」だった。旧陸海軍でも用いられた黄金色をした滋養飲料は、最盛期には年間製造本数が220万本に達した。「どりこの」を売り出したのは出版社の講談社。野間清治・初代社長が派手な新聞広告を打ち、東京都内の有名デパートで試飲会によるキャンペーンを実施。名古屋では大景品つき大売り出しもした。
 80歳以上の人なら、日本で知らない者がいないくらいだという「どりこの」。世の中を席巻して、戦後に消えた幻の液体の実像を、かかわった人や資料を発掘しながら、真剣に、かつ軽やかに追った「怪作」ルポルタージュ。うそみたいな本当の話が満載だ。
    ◇
角川書店・1575円

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