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「科学的思考」のレッスン [著]戸田山和久

[評者]

[掲載]2012年01月22日

[ジャンル]科学・生物

表紙画像

 「市民になりたくないなら科学を学ぶ必要なんか、さらさらない」。科学哲学を専門とする著者は、市民にとって必要なのは必ずしも「科学的知識」ではなく、「科学的思考」であると説く。理論や仮説はどのように立てるか、それを検証するためにどのような実験が必要か。そうした思考法は「自分自身の考えに批判的なまなざしを向ける技術」であり、市民がそうした能力を身につけることで、科学の暴走を「シビリアン・コントロール」しなければならないとする。原発を今後どうするか、被曝(ひばく)リスクにどう対処するかを考えるとき、「科学は信用できない」と嘆くよりも、著者のいう「科学的思考」ははるかに有用となるだろう。
    ◇
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