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日本人はどう住まうべきか? [著]養老孟司・隈研吾

[評者]

[掲載]2012年02月26日

[ジャンル]人文

表紙画像

 読み進むうち、何だか悲しい気持ちになる。何故か。収められた解剖学者と建築家の対談は4年前のものを中心に、3・11以後再び話し合われたもので構成されている。阪神大震災を踏まえた前者で語られる都市の在り方への疑問の多くが、今回の大震災後にも当てはまるのだ。この間、ほとんど何も変わらなかったのか、と。
 液状化問題は建築、土木の縦割り世界の境界にあるので、どっちも責任を感じていない、等々、刺激的な発言も続く。とても不安定な国土に住んでいる以上、高台移転など一律の基準ではなく、その土地土地の事情に応じ、「だましだまし」補強しながらやっていくしかない、という提案が妙に心に残る。
    ◇
日経BP社・1260円

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