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開高健とオーパ!を歩く [著]菊池治男

[評者]

[掲載]2012年04月08日

[ジャンル]文芸 ノンフィクション・評伝

表紙画像

 開高作品で何が好き? 『日本三文オペラ』『ベトナム戦記』『輝ける闇』『夏の闇』…。様々な名が挙がる中、『オーパ!』を推す方も多いだろう。1970年代後半、月刊誌に連載された、アマゾンを中心にした壮大な釣り紀行は、ノンフィクションの傑作として、当時も大評判になった。
 その65日間の旅はもちろん、その後も開高の編集者として身近に接した筆者が、33年後、同じ地を再訪する中で、開高の素顔を、回顧しながら描く。速射される機知あふれる言葉、ウイスキーを手に、即興でつけた写真のキャプションの鋭さ。「自分は何を見ていたのか」。原稿が届いた時の著者の驚き。輝くような才に触れ、また開高が読みたくなる。
    ◇
 河出書房新社・1890円

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