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世界文学から/世界文学へ [著]沼野充義

[評者]

[掲載]2012年11月04日

[ジャンル]ノンフィクション・評伝

表紙画像

 著者は東京大教授、意外にも初めての文芸時評集。1993年から2011年にかけて新聞や文芸誌で掲載したものをまとめた。90年代は、今はなき文芸誌「海燕」を舞台に、大江健三郎『燃えあがる緑の木』、松浦理英子『親指Pの修業時代』、吉本ばなな『アムリタ』などを取り上げる。00年代には、金原ひとみ『蛇にピアス』、中村文則『遮光』といった、若い才能との出会いを喜ぶ。村上春樹は初期の短編「レーダーホーゼン」から、最新の『1Q84』まで折々に。「日本文学を常に世界文学の中に位置づけて読もうとしてきた」というロシア・東欧文学者の著者に導かれながら、20年間の日本文学の歩みにたっぷりとひたる。
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 作品社・3990円


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