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ヘタウマ文化論 [著]山藤章二

[評者]

[掲載]2013年04月21日

[ジャンル]歴史

表紙画像

 ある文化芸術賞の選考会の席上、ゆるキャラやCMの寒いダジャレなどヘタでゆるい風潮を顕賞することを提案した選考委員に、著者は「ヘタなもの、ゆるいものが、いまもてはやされ過ぎている」と反論したという。それを機に、大衆文化のゆるやかな変質について思うところをつづった一冊。ヘタウマを否定しているわけではない。河村要助、湯村輝彦、安西水丸、渡辺和博らの作品が「ヘタ」だけど「新しい」ことにショックを受けた40年ほど前のこと、糸井重里という思想、談志は「ヘタ」に憧れをもっていたこと、「ミスターヘタウマ」東海林さだおの偉業……。「ヘタは面白い」という著者の文化論は時代をも読み解き、刺激的で面白い。
     ◇
 岩波新書・756円

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