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行って見て聞いた 精神科病院の保護室 [著]三宅薫

[評者]

[掲載]2013年05月26日

[ジャンル]医学・福祉

表紙画像

 精神科病院の保護室は、患者の「隔離という目的に特化した部屋」。看護師の著者は、ネガティブなイメージを持たれがちな保護室を、治療や看護に積極的に生かそうと考え、全国の35病院を訪ねて調査した。部屋を真上から見たイラスト(妹尾河童のイラストルポのような)とカラー写真からうかがえるのは、保護室の多様さだ。
 例えば保護室の多くは便器が室内にあるが、患者のプライバシーと安全をどう両立させるか、目隠しをどの程度設けるか、病院によって様々な考え方がある。著者は病院間の情報交流を目指したというが、医療関係者以外にとっても、「最も閉ざされてきた部屋」に風穴を開ける一冊となっている。
    ◇
 医学書院・2940円

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