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戦争の条件 [著]藤原帰一

[評者]

[掲載]2013年06月02日

[ジャンル]政治 社会 国際

表紙画像

 戦争が避けられない状況はあるのか? 平和主義の立場からは、考えること自体に抵抗感を覚えるかもしれない。しかし、戦争は現実にある。「意見」ありきで「現実」を都合よく集める見方を戒める著者と一緒に、国際政治の思考力を鍛える一冊。
 「A国が、A国国民に対して大規模な虐殺を開始した。B国はどのような選択をとるだろうか」
 投げかけられる問いの多くは、国名など固有名詞を外してある。著者が「正しい答え」を示すこともない。そのため、読者は立場や条件を入れ替え、考え続けることを促される。気がつくと、「われわれ」と「やつら」という二分法を乗り越える思考訓練にもなっている。
    ◇
 集英社新書・756円

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