書評・最新書評

芦原英幸正伝 [著]小島一志、小島大志

[評者]

[掲載]2014年01月26日

[ジャンル]ノンフィクション・評伝

表紙画像

 1970年代の実録マンガ「空手バカ一代」で、「ケンカ十段」芦原英幸は、師匠で主人公の大山倍達と比肩しうる人気を集めた。
 本書は80年3月、極真会館からの除名宣告を受け激高した実在の芦原が、実力で決着をつけようと大山に迫る所から始まる。
 伝説の「脱神話化」を目指した本なのだが、強さの逸話には事欠かない。総本部指導員も歯が立たなかった外国人空手家を子ども扱いし、銃を持った極真会館支部長を一瞬で無力にした。それでいて、無邪気でやたらおしゃべり。指導は進歩的。若いころはアイビースタイルを好んだという。
 『大山倍達正伝』の著者が「芦原否定派」からも綿密に裏取りをして削り出した、陰影深い格闘家像。
    ◇
 新潮社・2100円

関連記事

ページトップへ戻る