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東大で文学を学ぶ [著]辻原登

[評者]

[掲載]2014年07月06日

[ジャンル]人文

表紙画像

 著者が東大で「近現代小説研究2」として講義した内容がまとめられた。副題に「ドストエフスキーから谷崎潤一郎へ」とあるとおり、縦横無尽に語られ、ときに「近現代小説」の枠をはみ出して、『源氏物語』と『古事記』の対比にまで及ぶ。
 しかし、それは『源氏』と谷崎の『夢の浮橋』とを比べるための周到な伏線であることが、やがてわかる。「小説は秩序立てて語られる夢」であり、それをいかに他者に理解できるものにするか。谷崎は見事に「生涯かけて語り尽くした」との結論に至る。
 作家は小説を書いていけばいいと思いつつ、小説とは何なのかを「真剣に考えなくてはいけない時期」だという。そのヒントが詰まっている。
    ◇
(朝日選書・1620円)


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