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駄作 [著]ジェシー・ケラーマン

[評者]

[掲載]2014年08月17日

[ジャンル]文芸

表紙画像

 この読後感。思いがけない爽やかな感動をありがとうと言うべきか、なんだそりゃと腹を立てるべきか。
 ベストセラー作家だった親友がのこした未発表作を盗み出し、主人公は一躍売れっ子作家になる。そして待ち受ける落とし穴。斬新な設定とは言えないけれど、アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)の候補作だったそうだし、どんでん返しの鮮やかさ次第では一級のミステリーかもしれないし……と読み進めると、落とし穴の掘り方もどんでん返しの方向性も、どうにも人を食っている。作者のいいように振り回される。本好きの友人と感想をぶつけ合いたくなる怪作。
    ◇
 林香織訳、ハヤカワ文庫・1188円

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