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臨床憲法 [著]笹沼弘志

[評者]

[掲載]2014年09月07日

[ジャンル]社会

表紙画像

 「権利の上に眠る者は保護されない」という言葉がある。生活保護を受けようと思ったら、役所の窓口に行かなければならない。でも、「ホームレスの自分が保護を受けられるわけがない」とあきらめてしまう人も多い。声を上げられない「弱い人」に人権はなくてもいいのか。国家や団体に依存しない「強い個人」を追求、弱者にも「強者であろうとすること」を求めてきた憲法学に対し、著者は「多くの他者とのつながり」を求め、「被害者が誰にも言えないのなら、会いに行って話を聞けばいい」という。それが「臨床憲法学」だ。胎児を宿した女性の「自己」決定とは、人間よりも弱い、動物の権利は——議論は広がる。
    ◇
 日本評論社・2376円

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