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なぜ「小三治」の落語は面白いのか? [著]広瀬和生

[評者]

[掲載]2014年09月14日

[ジャンル]アート・ファッション・芸能

表紙画像

 著者はヘビーメタル音楽誌の編集長で大の落語好き。とりわけ柳家小三治の高座を追いかけてきた。小三治本人が「よく観(み)てますね、あなた」と感心するほどに。そんなファンによる小三治本だ。第1章のインタビューは読みごたえがある。「落語って面白くて楽しいんだけどね、哀(かな)しいんですよ、どっか。……落語はみんな哀しい」。笑わせようと、くすぐりを入れすぎる風潮には「笑わせないでもらいたい。笑っちゃうのはいいけど」。取材嫌いの小三治が芸についてこれほど語ったのは珍しい。
 第2章では、「あくび指南」などの十八番(おはこ)をはじめ、主要な演目90席が愛情をこめて紹介される。名演を収めたCDやDVDのガイドとしても重宝。
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 講談社・1836円

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