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続 漫言翁 福沢諭吉―時事新報コラムに見る明治 政治・外交篇 [著] 遠藤利國

[評者]

[掲載]2014年10月12日

[ジャンル]歴史

表紙画像

 福沢諭吉が、自ら創刊した新聞「時事新報」に書いたコラム「漫言」をたどった2冊目。1890(明治23)年から日清戦争後までの政治や外交、世相を縦横に斬る。議会開設で生まれた国会議員を「新殿様」といい、「選挙のそのたびごとに、国中 新(あらた)に三百の殿様を生じ……日本はまるで殿様国に変化することならん」「この殿様の威厳をもつて外国人に臨み……上下の分を明にしたらば、もつて国威を海外に耀すに足るべし。漫言子はたゞひたすら殿様の繁殖を祈る者なり」といった調子で、民力休養、朝鮮問題、条約改正から、コレラの予防法まで書きたい放題。福沢の一貫したヘソマガリぶりと、「頭脳の冴(さ)えと体力」が感じられる痛快な一冊だ。
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 未知谷・2700円

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