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未承認国家と覇権なき世界 [著]廣瀬陽子

[評者]

[掲載]2014年10月19日

[ジャンル]社会

表紙画像

 コソボ、北キプロス、南オセチア……。主権国家として宣言しているが、国際的に承認されていない「国」を未承認国家という。ソ連崩壊後、注目されるようになった。未承認国家が生まれる背景には、「領土保全」と「民族自決」の二つの国際原則の矛盾がある。ソ連では旧連邦構成共和国が主権国家化すると、そのさらに内部の行政単位も独立を求めるようになった。著者は、「領土保全」の原則に目をつぶり、コソボを主要国が承認したことが、ほかの未承認国家を勢いづかせたという。さらに米ロという「帝国」の基地政策も未承認国家の存続を助けているとみる。民主化やナショナリズムとの複雑な関係も興味深い。
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NHKブックス・1512円


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