爆発的なデジタル化に直面して
評者: 朝日新聞読書面
/ 朝⽇新聞掲載:2014年10月26日
誰が「知」を独占するのか デジタルアーカイブ戦争 (集英社新書)
著者:福井 健策
出版社:集英社
ジャンル:新書・選書・ブックレット
ISBN: 9784087207569
発売⽇: 2014/09/17
サイズ: 18cm/247p
誰が「知」を独占するのか [著]福井健策
「過去の文書や映像・音楽などの作品を収集し、保存し、公開する場所」であるアーカイブは、今、爆発的に進行するデジタル化のなかで役割を拡大しており、少資源の日本では「知のインフラ」として社会と経済のゆくえを決定的に左右する存在になると、著者は予測する。そして、ネット検索で圧倒的シェアを占めるグーグルなどの「ひと握りの米国インターネット企業による情報帝国主義」とそれを危惧する欧州勢力とのはざまで、日本は取り残されていくのではないかとの警鐘を込める。
爆発的なデジタル化に直面して、著作権をめぐる新たなルール作りや、国立のデジタルアーカイブセンターの設立などの提案も具体的だ。
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集英社新書・821円