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引き裂かれた青春 [編]北大生・宮澤弘幸「スパイ冤罪事件」の真相を広める会

[評者]

[掲載]2014年11月09日

[ジャンル]歴史 政治

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 秘密立法は独り歩きする——。「戦争と国家秘密」の副題が示すように、73年前の冤罪(えんざい)事件を明らかにし、来月10日に施行予定の特定秘密保護法を改めて考えさせる。
 1941年12月8日、北大生の宮澤弘幸は、旅の見聞を米国人教師のレーン夫妻に話したことが、軍機保護法に違反するとして検挙された。判決は懲役15年。戦後釈放されたが、47年に27歳で亡くなった。根室の海軍飛行場などの存在を探知して漏らしたという容疑だが、周知の事実だった。事件を掘り起こした故・上田誠吉弁護士の『ある北大生の受難』などを踏まえて、判決の全文も検証・分析したこの本は、「国家をして二度と同じ罪を犯させない」ための「再審請求書」だという。
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 花伝社・2700円



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