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新種の冒険―びっくり生きもの100種の図鑑 [著]クエンティン・ウィーラー、サラ・ペナク

[評者]三浦しをん(作家)

[掲載]2015年03月29日

[ジャンル]科学・生物

表紙画像

■すごい星に生まれたものだ

 過去十年間に発見され命名された生き物の新種は、二十万種(!)ほどいるのだそうだ。そのなかから百種を選び、生態や命名の由来などを丁寧に解説してくれる本。
 掲載された写真が美麗で、迫力がある。黒地に目玉焼きそっくりの斑点がついたミミズとか、ふくふくで真っ赤な巨大ヒトデとか(こんな座布団があったら欲しい)、指先にちょこんと乗るサイズの超ミニカメレオンとか、ページをめくるたびに、「ぎゃっ」や「飼いたい!」という思いが襲いかかってくる。
 いまこの瞬間も、不思議な形状をした生き物が、地球のどこかで人知れず食べたり寝たりしてるのだなあと思うと、すごい星に生まれたものだと感じる。「生物の存在自体を知らなければ評価も保護もあったものではない」という著者の言葉に納得した。新種を探し、分類するのは、とても重要な学問なのだ。
 愉快で親しみやすい記述と、眺めるだけでも楽しい写真。プレゼントにしても喜ばれそうだ。
    ◇
 西尾香苗訳、朝日新聞出版・3024円

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