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虫から始まる文明論 [著]奥本大三郎

[評者]

[掲載]2015年04月26日

[ジャンル]社会

表紙画像

 仏文学者でファーブル昆虫記の訳者として知られる著者は、長年、虫を探して世界を旅するうちに、虫の形や色が、その土地の他の生き物や、そこで暮らす人が作る物のそれと共通するところがあることに気付く。赤、藍、黒の3色が印象的なブラジルのチョウと南米の鳥、しま模様と茶色の組み合わせが似ているアフリカのオカピと大型甲虫など。それらは、まさにその産地の風土を体現していると思う著者は、「人間もその影響を受けないはずがない」という。そこからさらに絵画や小説など、人が表現するものと風土との関係を思索していく。巻頭のカラー写真でみると、別々の生き物の色や模様の“そっくりぶり”に驚かされる。
    ◇
 集英社インターナショナル・1620円

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