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ハーレムの闘う本屋—ルイス・ミショーの生涯 [著]ヴォーンダ・ミショー・ネルソン

[評者]

[掲載]2015年04月26日

[ジャンル]社会

表紙画像

 ニューヨークのハーレム地区に1939年ごろ、黒人関係の専門書店を開いたルイス・ミショー氏の一代記だ。黒人解放運動のシンボル的存在マルコムXがこの書店に入り浸り自らのルーツに触れ、熱い議論を交わしていたことは、あまり知られていない。
 「今、黒人がしなければならないことは、『新しき』よき時代について語ること」「本を読まなければならない」。ミショー氏の強い信念に貫かれた「闘う本屋」は、「知の兵站(へいたん)基地」としての役割を果たし続けた。ところが、あることがきっかけで書店は75年、廃業に追い込まれる。
 惜しむ声は今なお多い。ミショー氏の挑んだ闘いはまだ終わりを迎えていない。
    ◇
 原田勝訳、あすなろ書房・1944円

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