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資源の循環利用とはなにか [著]細田衛士

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)

[掲載]2015年04月26日

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■廃棄物問題に資源政策の視点を

 天然資源の価格乱高下のたびに、日本経済は大きな影響を受ける。また、中国との関係では、レアメタルの禁輸措置が、日本を外交的に揺さぶる効果的な手段として用いられたことも記憶に新しい。資源のない日本の宿命である。しかし筆者によれば、この弱点を克服する方途はある。
 使用済み製品に含まれる鉄、銅、レアメタルなどの「静脈資源」を回収し、再び動脈経済に投じる「資源の循環利用」を確立することだ。そのためには、廃棄物減量のために導入された自動車、家電などのリサイクルシステムを、静脈資源の回収という観点から再設計しなければならない。
 日本の廃棄物・リサイクル政策はこうした「統合的資源政策」の視点が弱い。これまで廃棄物問題の解決に専心してきた結果、資源問題への対応の視点が欠落していたのだ。両問題を統合的に解決することは、資源枯渇問題への日本経済の耐性を強化することにもつながるのだ。
    ◇
 岩波書店・3024円

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