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明仁天皇と平和主義 [著]斉藤利彦

[評者]

[掲載]2015年08月23日

[ジャンル]歴史 政治 社会

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 今年の全国戦没者追悼式の「おことば」に、天皇陛下は「深い反省」という言葉を盛り込んだ。日本が国際連盟を脱退した1933(昭和8)年に生まれ、天皇の神格化が進む中で、「天皇にならざるを得ない」立場に生まれた少年が、どのような人生を歩み、現在に至ったのかをたどる。
 「帝王学」という名の下で体罰も受け、涙した小学生の頃。敗戦後、米国人のヴァイニング夫人が家庭教師となり、自発的に行動できる自主性が育まれた。そして「美智子妃という伴侶を得たことの意味はきわめて大きい」。「国民と共に歩む」という理念を持ち「平和への貢献」を担う「象徴天皇」誕生を支えた、2人の女性の存在にも改めて注目する。
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 朝日新書・821円




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