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管理栄養士パパの親子の食育BOOK [著]成田崇信

[評者]荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家)

[掲載]2015年09月27日

[ジャンル]教育 科学・生物 医学・福祉

表紙画像

■俗説・デマなぎ倒す1冊

 怪しい「食育情報」が氾濫(はんらん)している。「肉、砂糖、牛乳は体に悪い」「パン食よりもご飯の方が栄養がある」「化学調味料や食品添加物は怖い」「カット野菜は栄養ゼロ」「できるだけ長く母乳だけで育てるべき」——。あなたも聞いたことがあるのでは?
 こうした情報は、人々の食生活を変化させる。ある食べ物を避けようとか、こういう食生活をとりいれようといった具合に。本人はあくまで健康を目指して実践するのだが、実は根拠がなかったり、逆効果だったりする。しかも育児の場面においては、それが「あるべき親の姿」と結びつきがちであるため、親子の心身を追い込んでいく場合も。
 本書は、福祉施設で管理栄養士をしている著者による食育の入門書。食育本といえば、やたらと意識が高いイメージがあるかもしれないが、本書はその逆。科学的根拠を重視しながら、広まってしまっている俗説・デマをなぎ倒し、親子を情報氾濫から解き放っていく一冊だ。
    ◇
 メタモル出版・1490円

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