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米軍が見た東京1945秋 [文・構成]佐藤洋一

[評者]

[掲載]2016年01月24日

[ジャンル]歴史

表紙画像

 副題は「終わりの風景、はじまりの風景」。敗戦直後の東京を、進駐してきた米軍が、地上でも空からも、綿密に記録していた。米国立公文書館に保存されていた知られざる写真を、都市形成史が専門の早大教授がリサーチ。その中から撮影場所を特定した170点超の写真を収録し、占領軍の撮影の狙いなどを分析している。例えば立川の軍需工場や飛行場。これら繰り返し爆撃された軍事施設は「米軍基地」と呼ばれる場所になった。一方、都心部では、焼け野原の中で焼失を免れたビルや銀座周辺の水路、皇居内部などが鮮明に写る。戦争の愚を反省して再出発した戦後日本の原点と、改憲論が浮上した現在をつなぐ一冊としても興味深い。
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 洋泉社・2592円

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