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孫と私の小さな歴史 [著]佐藤愛子

[評者]

[掲載]2016年01月31日

[ジャンル]文芸

表紙画像

 20年にわたるその歴史は驚きと爆笑の連続だ。あの作家が毎年、孫娘を動員してこんな写真撮影をしていたとは! それは年賀状用。ぬんちゃくを構える孫に向かって、愛子さんが目をむいてこん棒を振り下ろしたかと思えば、二人して住居侵入を試みながらも失敗して腰縄を打たれしょげかえる泥棒姿も披露。コギャルやさらし首、メイドカフェのメイドなどもある。撮影者は愛子さんの娘。愛子さんの情熱はすさまじく、忙しい合間に撮影して翌日倒れて入院した年もあったほど。愛子さん69歳、孫娘1歳のときから始まった写真の数々は想像を絶する内容だ。2012年の年賀状が最後。もらえるわけではないが、復活を願わずにいられない。
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 文芸春秋・1512円



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