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議会の進化―立憲的民主統治の完成へ [著]ロジャー・D・コングルトン

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)

[掲載]2016年01月31日

[ジャンル]政治 社会

表紙画像

■「合理的選択」が導く民主化
 
 本書は、王政から議会制民主主義への移行という統治構造の変化に対し、首尾一貫した理論的説明を与える試みである。
 本書が採用するのは、「合理的選択」という視点だ。合理的な個人が、利己的な視点からより合理的な制度・ルールを選択し、合意形成を図る結果として、民主的な制度進化がもたらされる。しかも著者は、歴史データに基づく定量的検証で、この理論の妥当性を「証明」しているのだ。
 本書の議論が面白いのは、時代とともに「権力の分有/民主化」と「社会制度の効率化」が進む、と結論づけている点である。たしかに王は、王政の永続を願うからこそ、より有能な貴族への権限移譲に同意する。また、より多くの税収をあげたいからこそ、納税者に参政権を与え、統治への参加を促す。これらはみな、当事者の合理的な選択なのだ。
 「統治構造の進化に関する一般理論」を打ち立てようとする野心的な試み、新しい研究分野を拓(ひら)く画期的業績といえる。
    ◇
 横山彰・西川雅史監訳、勁草書房・7776円


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