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ニッポンの文学 [著]佐々木敦

[評者]

[掲載]2016年03月06日

[ジャンル]文芸 人文

表紙画像

 『ニッポンの思想』『ニッポンの音楽』に続くシリーズ3作目にして完結編。村上春樹から小松左京、又吉直樹まで、時代を象徴する小説家たちを取り上げ、1970年代末以降の日本小説史を概説する。
 批評家の著者ならではの切り口がユニークだ。芥川賞受賞作やその候補となり得る文芸誌掲載の小説を「文学」と設定。ミステリーやSF、ライトノベルなど他の「ジャンル小説」と同等に扱い、「文学」を相対的に眺めることで、権威性や高尚なイメージをそぎ落としていく。著者の小説に対する深い愛が感じられ、「本格/新本格ミステリ」や筒井康隆、舞城王太郎などの記述には偏愛ものぞく。ブックガイドとしても秀逸な一冊。
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講談社現代新書・929円

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