デスメタルインドネシア―世界2位のブルータルデスメタル大国 [著]小笠原和生

[評者]五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授)  [掲載]2016年11月13日   [ジャンル]アート・ファッション・芸能 国際 

表紙画像 著者:小笠原 和生  出版社:パブリブ

 もう四半世紀前になるが、アジアをバックパッカー旅行したとき、ネパールでメタリカのTシャツを着た少年に会い、ヘヴィメタルの世界的な浸透を実感した。それよりさらに過激なデスメタルのインドネシアにおける状況を紹介する本が刊行された。驚くことに、このジャンルのバンド数がアメリカに次いで2位だという。しかも演奏技術の水準も高い。紹介されているCDは日本で入手が難しいが、ほとんどの楽曲はYouTubeで確認できる。すなわち、ネットを併用しながら、読む/聴く本だ。
 実はこれ、もっとマニアックな企画『デスメタルアフリカ』に続く第2弾であり、多様な音楽受容に感心させられる。BABYMETALが海外でヒットしたのも、ワールドミュージックとしてのメタルの背景があるからだろう。日本で開催されるヘヴィメタル系のフェスは、いまだに西洋中心の信仰が根強いが、そうした既成概念を打破するシリーズ本だ。

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