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更新日: 2017年02月19日2017年02月12日2017年02月05日

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2017年02月19日

自生の夢 [著]飛浩隆

自生の夢 [著]飛浩隆

■「すこし・ふしぎ」な思弁的小説 飛浩隆、十年ぶりの作品集である。七編を収録し、これで二〇〇二年以降に発表された短編、中編のうち、書籍に未収録のもの全てとなる。 寡作であるが、収録作のうち二作は………[もっと読む]

[評者]円城塔  (作家)
[掲載]2017年02月19日
[ジャンル]文芸 

ロッキング・オンの時代 [著]橘川幸夫

ロッキング・オンの時代 [著]橘川幸夫

■才能が交錯した「音楽と私」誌 すぐれた個性が偶然、集結し、「ロッキング・オン」のような雑誌が生まれた。本書を読んで渋谷陽一の特別さをあらためて理解できたと感じたが、やはり岩谷宏だ。後年、原理主………[もっと読む]

[評者]宮沢章夫(劇作家・演出家)
[掲載]2017年02月19日
[ジャンル]文芸 

洞窟ばか―すきあらば、前人未踏の洞窟探検 [著]吉田勝次

洞窟ばか―すきあらば、前人未踏の洞窟探検 [著]吉田勝次

■底もゴールもない未知への挑戦 運命の力が作用して、なるべくして洞窟探検家になった「俺」は高校を辞めるまでは無謀なアウトロー的人間であり、直感に従った行動で危険な目にも遭うが、彼を導くことになる………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2017年02月19日
[ジャンル]歴史 

キャッツ・アイ [著]マーガレット・アトウッド [訳]松田雅子ほか

キャッツ・アイ [著]マーガレット・アトウッド [訳]松田雅子ほか

■透徹した目で憎悪の結晶を解体 老年にさしかかり、成功を手にした画家イレインは自分の回顧展のため、トロントに戻ってくる。この町は嫌いだといいながら彼女は、ここでの半生の記憶を丹念にたどっていく。………[もっと読む]

[評者]中村和恵(詩人・明治大学教授・比較文学)
[掲載]2017年02月19日
[ジャンル]文芸 

ブルマーの謎―〈女子の身体〉と戦後日本 [著]山本雄二

ブルマーの謎―〈女子の身体〉と戦後日本 [著]山本雄二

■女子の感情無視した妙な「共犯」 筆者の世代で女子の体操着といえば体にぴったりフィットするブルマーが定番だった。だがその話は今の女子には通じない。1960年代に登場、一気に日本全国を席巻した密着………[もっと読む]

[評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)
[掲載]2017年02月19日
[ジャンル]人文 

引揚げ文学論序説―新たなポストコロニアルへ [著]朴裕河

引揚げ文学論序説―新たなポストコロニアルへ [著]朴裕河

■戦後史の再考迫る植民地の記憶 戦後の文学史に一石を投じる(と同時に戦後社会への発見に満ちた)目が覚めるような文学論である。 敗戦後、中国大陸や朝鮮半島などの「外地」から「内地」に帰還した日本人………[もっと読む]

[評者]斎藤美奈子(文芸評論家)
[掲載]2017年02月19日
[ジャンル]文芸 

竜は動かず―奥羽越列藩同盟顛末(上・下) [著]上田秀人

竜は動かず―奥羽越列藩同盟顛末(上・下) [著]上田秀人

 人気時代小説家が、幕末の動乱の中で非業の死を遂げた仙台藩士玉虫左太夫に光を当てた。坂本龍馬ら幕末のスターたちに比べて知名度は低いが、この人物が後の世まで生きていたら日本はどうなっていたかと夢想………[もっと読む]

[評者]市田隆(本社編集委員)
[掲載]2017年02月19日
[ジャンル]歴史 文芸 

ぼくのミステリ・クロニクル [著]戸川安宣 [編]空犬太郎

ぼくのミステリ・クロニクル [著]戸川安宣 [編]空犬太郎

 ミステリーファンなら、東京創元社の編集者として数多くの名作を世に出した戸川安宣の名を知らない人はいないのではないか。 本書は、少年の頃に江戸川乱歩の〈少年探偵団〉シリーズを愛読し、編集者時代に………[もっと読む]

[評者]末國善己(文芸評論家)
[掲載]2017年02月19日
[ジャンル]文芸 

2017年02月12日

負債論―貨幣と暴力の5000年 [著]デヴィッド・グレーバー  [監訳]酒井隆史 [訳]高祖岩三郎、佐々木夏子

負債論―貨幣と暴力の5000年 [著]デヴィッド・グレーバー  [監訳]酒井隆史 [訳]高祖岩三郎、佐々木夏子

 ■ラディカルに「神話」を解体 お金って謎。最近ますますわからない。貧乏人向け高金利住宅ローンが準優良(サブプライム)で、それを証券にして売るって、なにそれ。 本書は経済学者ではなく、人類学者の………[もっと読む]

[評者]中村和恵(詩人・明治大学教授・比較文学)
[掲載]2017年02月12日
[ジャンル]経済 人文 

土の記(上・下) [著]高村薫

土の記(上・下) [著]高村薫

■自然への畏怖の欠如に一撃 日本が抱えている問題を暴いてきた著者の新作は、農業を題材にしている。 物語の舞台は、奈良県の山間集落。主人公は、交通事故に遭い、長年、植物状態だった妻を半年前に亡くし………[もっと読む]

[評者]末國善己(文芸評論家)
[掲載]2017年02月12日
[ジャンル]文芸 

言葉の贈り物 [著]若松英輔

言葉の贈り物 [著]若松英輔

■自分が自分であるための営み 若松英輔の本を読んでいると、自分が誰なのかわからなくなる瞬間がある。今読んでいる文章を、自分が書いたかのように錯覚するのである。そして、誰が書いたかなどどうでもよく………[もっと読む]

[評者]星野智幸(小説家)
[掲載]2017年02月12日
[ジャンル]文芸 

デービッド・アトキンソン―新・所得倍増論―潜在能力を活かせない「日本病」の正体と処方箋 [著]デービッド・アトキンソン

デービッド・アトキンソン―新・所得倍増論―潜在能力を活かせない「日本病」の正体と処方箋 [著]デービッド・アトキンソン

■実は低い生産性、鍵握る経営者 本書によれば、世界第3位の経済大国日本の生産性(=GDP/人口)は、なんと世界で第27位だという。日本は、絶対量で3位でも、「1人当たりの付加価値生産」では、多く………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2017年02月12日
[ジャンル]経済 

汚れた戦争 [著]タルディ、ヴェルネ [訳]藤原貞朗

汚れた戦争 [著]タルディ、ヴェルネ [訳]藤原貞朗

■粛々と人間を破壊し続ける地獄 アジアでは総力戦の記憶は第二次世界大戦に端を発するが、ヨーロッパでは、始まりは第一次世界大戦であった。編年体のこの戦記コミックでは、それぞれの年の冒頭に、政治家や………[もっと読む]

[評者]杉田敦(政治学者・法政大学教授)
[掲載]2017年02月12日
[ジャンル]政治 社会 

メシュガー [著]アイザック・B・シンガー [訳]大崎ふみ子

メシュガー [著]アイザック・B・シンガー [訳]大崎ふみ子

■人間の不可解さを直視する文学 この小説は、第2次世界大戦から7年後のニューヨークを舞台に始まる。戦前にヒトラーとナチズムの迫害を逃れて故郷ポーランドからアメリカへ渡った作家アーロン・グレイディ………[もっと読む]

[評者]蜂飼耳(詩人・作家)
[掲載]2017年02月12日
[ジャンル]文芸 

絶滅の地球誌 [著]澤野雅樹

絶滅の地球誌 [著]澤野雅樹

 絶滅の到来を人類は早めるか、遅らせられるか。それが本書のテーマだ。 大規模噴火でCO2が増えて多くの生物種が絶滅した太古の歴史を紹介しつつ著者はCO2を大量放出する現代文明の行く末をまず予想し………[もっと読む]

[評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)
[掲載]2017年02月12日
[ジャンル]社会 

10分後にうんこが出ます―排泄予知デバイス開発物語 [著]中西敦士

10分後にうんこが出ます―排泄予知デバイス開発物語 [著]中西敦士

 うんこは直接的に感情にゆさぶりかけてくる。うんこときくと誰もが顔をしかめたり、軽く笑い出したりするものだ。 著者はそんなうんこが出るタイミングを教えてくれる、携帯可能な装置をつくろうと試みる。………[もっと読む]

[評者]円城塔  (作家)
[掲載]2017年02月12日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝 

2017年02月05日

北斎原寸美術館 100%Hokusai! [監修]小林忠

北斎原寸美術館 100%Hokusai! [監修]小林忠

■風景画へ驚異の発見の旅 この画集をジイッと見つめていると、見えないはずのものが見えてくる。部分拡大によって死角の視覚化に驚異のVisionを発見してしまうからだ。この発見は私の発見か、それとも………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2017年02月05日
[ジャンル]歴史 アート・ファッション・芸能 

ユリシーズ 1−12 [著]ジェイムズ・ジョイス

ユリシーズ 1−12 [著]ジェイムズ・ジョイス

■柳瀬尚紀の翻訳が切り開いた道 まだまだ小さかった頃、同じ本に複数の翻訳版があることに戸惑いを覚えた記憶がある。言葉を正確に翻訳すれば、訳文は同じになるはずではないかと素朴に信じていたらしい。 ………[もっと読む]

[評者]円城塔  (作家)
[掲載]2017年02月05日
[ジャンル]文芸 人文 

出雲を原郷とする人たち [著]岡本雅享

出雲を原郷とする人たち [著]岡本雅享

■全国の分布、執念の取材で解明 東京の明治神宮には、正月三が日だけで300万人あまりが訪れる。しかし祭神が明治天皇と昭憲皇太后であり、大正時代に建てられた新しい神社だと知っている参詣(さんけい)………[もっと読む]

[評者]原武史(放送大学教授・政治思想史)
[掲載]2017年02月05日
[ジャンル]人文 社会 

いつかの夏―名古屋闇サイト殺人事件 [著]大崎善生

いつかの夏―名古屋闇サイト殺人事件 [著]大崎善生

■被害者の「生」の重みを問い直す 「名古屋闇サイト殺人事件」が発生したのは2007年8月のこと。闇サイトの犯行を誘う書き込みがきっかけで集まった男3人が、無関係な名古屋市の会社員磯谷利恵さん(当………[もっと読む]

[評者]市田隆(本社編集委員)
[掲載]2017年02月05日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝 

ウインドアイ [著]ブライアン・エヴンソン

ウインドアイ [著]ブライアン・エヴンソン

■謎めいた人間の真実を凝視 体を一つの容(い)れ物とみなすなら、そこに収まっている器官や心は私の持ち物であり、それを扱う主人は自分であると思って私たちは日々を生きている。 だが生体としての人間は………[もっと読む]

[評者]大竹昭子(作家)
[掲載]2017年02月05日
[ジャンル]文芸 人文 

近代科学の形成と音楽 [著]ピーター・ペジック

近代科学の形成と音楽 [著]ピーター・ペジック

■新発見を導く感覚と論理の触媒 科学と音楽?と訝(いぶか)しがる人がいるかもしれない。音楽は理屈ではなく、感性で聴くものと思われがちだ。が、本書が西欧の古代や中世にさかのぼって論じる音楽は、数学………[もっと読む]

[評者]五十嵐太郎(建築批評家・東北大学教授)
[掲載]2017年02月05日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 科学・生物 

ウィリアム・モリスの遺したもの―デザイン・社会主義・手しごと・文学 [著]川端康雄

ウィリアム・モリスの遺したもの―デザイン・社会主義・手しごと・文学 [著]川端康雄

 草花など自然の風物を配した「モリス風」プリントデザインは今もインテリア用品等でよく見る。だが、生みの親のモリス自身が注目される機会は減った。 デザイン工房運営の傍ら文芸創作を手掛け、政治と芸術………[もっと読む]

[評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)
[掲載]2017年02月05日
[ジャンル]人文 アート・ファッション・芸能 

GUTAI 周縁からの挑戦 [著]ミン・ティアンポ

GUTAI 周縁からの挑戦 [著]ミン・ティアンポ

 足で絵の具を伸ばして描いたり、多数の電球で作った服を光らせて着たり。関西を拠点にした前衛美術集団・具体美術協会(1954~72年)は、奇抜さや面白さが強調されがちだ。 本書は中国系カナダ人研究………[もっと読む]

[掲載]2017年02月05日
[ジャンル]人文 アート・ファッション・芸能 

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