子どもの本棚

固くなった心にしみてくる

2017年06月24日

■「かたつむりくん ゆっくりだって、いいのよ~ん」

 かたつむりくんの雨の日のおさんぽ。急がず慌てず目的もなく、アクシデントもなんのその。気負わない気ままな時間は、思いがけない新しい風景を見せてくれ、なんだか楽しい。本当はマイペースに生きていきたいけれど、世界はあまりにも目まぐるしくて、自分に向き合うことってあまりできない。なんだか固くなってしまった心に、「ゆっくり」というかたつむりくんの言葉が、じっくりじんわり、しみてくる。
 絵本のページを開いて、肩ひじ張らず、ほっと息をつく。ああ、至福。ものすごく忙しい日常を過ごす子どもたちに。仕事や育児に追われる大人たちに。自分のことをゆったり見つめて、また、よいしょと前に進める力を養いましょう。(丸善丸の内本店・児童書担当 兼森理恵)
 ★かとうまふみ作、風濤社、税抜き1400円、4歳から

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