The Sweetest City, Tokyo

Tokyo甘味物語
Special
眞鍋かをりさん実食! 銀座「和光」の「Tokyo Tokyo」オリジナルスイーツ
Vol.10
眞鍋かをりさん実食!  銀座「和光」の
「Tokyo Tokyo」オリジナルスイーツ
眞鍋かをりさん実食!
銀座「和光」の
「Tokyo Tokyo」
オリジナルスイーツ
〈後編〉
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銀座の名店「和光」のシェフ2人による「Tokyo Tokyo」オリジナルスイーツの「ケーク きな粉」と「ルビーショート」が完成してから、約1カ月が経ちました。販売している「和光アネックス ケーキ&チョコレートショップ」では、銀座を訪れる多くの方にご好評をいただいているようです。〈前編〉では、「Tokyo Tokyo」オリジナルスイーツの試作から完成するまでの様子をお伝えしましたが、「どんな味なの?」「もっと詳しく知りたい!」と気になっていた方も多いのではないでしょうか。そこで〈後編〉では、タレントの眞鍋かをりさんに「ケーク きな粉」と「ルビーショート」を召し上がっていただきました。スイーツの制作を担当した松目貴宏(まつめ・たかひろ)シェフと小熊亮平(おぐま・りょうへい)シェフに、それぞれのケーキの説明をしていただきながら、眞鍋さんが食べて気になったことや味について、詳しくお伝えします!
[取材・構成:根津香菜子]

「和」と「洋」の絶妙なコラボ!
「ケーク きな粉」を眞鍋かをりさんが食べてみた!

——まずは松目シェフから「ケーク きな粉」の説明をお願いします。

松目 こちらは名前の通り、きな粉を使ったパウンドケーキです。パウンドケーキは和光でも長年販売していて、幅広い世代の方に受け入れてもらいやすいお菓子だったので、今回の土台にしようと思いました。パウンドケーキは本来「洋」のものなので、そこに伝統的な「和」の食材を取り入れたいと思い、きな粉を使うことを考えました。生地の中には、白あんに使う手亡豆の甘納豆が入っています。豆を甘くしてお菓子にするという文化は海外では少ないと思うので、「和と洋をミックスさせた新しいパウンドケーキ」をイメージして作りました。
眞鍋さん、松目シェフ
眞鍋さんに「ケーク きな粉」について説明する松目シェフ

——眞鍋さん、「ケーク きな粉」をご覧になった第一印象はいかがですか?

眞鍋 上にドライイチジクやレーズンなど色々なトッピングがのっていて、見た目も素敵ですよね。それに、食べる前からきな粉の香りがすごくしたので驚きました! やっぱり、きな粉の量はたくさん入っているんですか?

松目 色々な種類のきな粉を試してみて、一番香ばしいものをこのケーキに使ったので、実際にそこまでの量は入れていないんですよ。和の食材を使うと見た目が暗くなりがちなので、明るくなるように、ケーキの上には、ドライイチジクとジュエリーレーズン、赤い粒はフランボワーズのシリアルをのせました。ぜひ、ドライイチジクとケーキを一緒に召し上がってみてください。ドライイチジクの食感と甘みが、きな粉の生地とよく合うんです。

眞鍋 洋菓子らしい華やかさがありますね。きな粉と手亡豆が入った生地は優しい味なんだけど、ドライイチジクの酸味とも合って、すごく絶妙ですね。この生地も、スポンジケーキほどオイリーじゃなくて、でもしっとりとした食感で、口に入れるとほろほろっと崩れるんですよ。どこか和菓子に近いような気がしました。食感や風味も「和と洋の間」という感じで、すごく斬新だなと思います。これは単に、和の素材を使ったというだけのパウンドケーキじゃないなと思いましたね。
眞鍋かをり
眞鍋かをり
 タレント

——ここまで「きな粉」を感じた洋菓子を召し上がったことはありましたか?

眞鍋 ありませんね。きな粉を使っていることもそうなんですけど、洋菓子に使うようなドライフルーツも取り入れていて、甘さは割と控えめで優しい味に仕上がっている。でも、それぞれの個性がちゃんとしていて、すごく不思議なケーキです。ドライイチジクに少し塩気が感じられたので、大人のスイーツという感じがしました。これだけ優しい味わいなので、緑茶でも紅茶でもコーヒーはもちろん、赤ワインや日本酒など、色々な飲み物を受け止められる、器の大きなスイーツだなと思います。

松目 それから、ケーキの表面に艶を出すために「ナパージュ」という手法を使っています。普通はジャムなどを使うこともありますが、今回はきな粉の風味を活かすために水あめを使っています。

——このナパージュは、ケーキの上のトッピングが落ちないよう、接着剤の役割も果たしているそうです。こういう細やかな工夫も嬉しいですね。

眞鍋 さすがですね。これは本当に手土産にもってこいですよね。仕事先の方に渡して驚かせたいなって思いました。子供も喜びそうな味なので、老若男女が集まるような場におすすめですね。
素材も形も未来系のショートケーキ
「ルビーショート」を眞鍋かをりさんが食べてみた!

——次に「ルビーショート」を担当していただいた小熊シェフに、お話を伺いたいと思います。

小熊 今回「Tokyo Tokyo Old meets New」がテーマと伺い、東京で約100年前に発祥した伝統菓子であるショートケーキをもとに、味も見た目も含めた「未来のショートケーキ」を作りたいと思いました。メインに使ったのは、「第4のチョコレート」と言われる「ルビーチョコレート」です。ルビーチョコレート自体の甘みが強いので、ベリー類で酸味を足してバランスを取りました。外側をルビーチョコレートで筒状にした分、上に色々なトッピングができるので、イチゴに木イチゴ、ブルーべリーのほか、食感のアクセントにパフや木イチゴのチョコがけなどを乗せてあります。内側のショートケーキ部分に使用しているルビークリームにも木イチゴを入れることで、より酸味を出しました。

眞鍋 全体的に甘すぎない仕上がりになっていて、すごくさっぱりと食べられます。普段、ショートケーキを食べていると、最後の方では重たくなりがちなんですが、これは酸味が程よく効いていて、とても爽やかなので一個を飽きることなく食べ終われますね。

眞鍋さん、小熊シェフ
眞鍋さんに「ルビーショート」について説明する小熊シェフ

——撮影の合間に、ルビーチョコレートについてシェフに質問されていましたね。眞鍋さんはルビーチョコレートのことをご存知だったのですか?

眞鍋 ルビーチョコレートが世の中に出始めた去年あたりから色々見ていて、家に常備しているくらい好きなんです。でも、ここまで贅沢に使ったスイーツは見たことがなかった。ルビーチョコレートをメインに出しつつも、伝統のショートケーキというところもちゃんとあって、まさに今回のテーマにぴったりのケーキだなと思いました。

小熊 普通、ショートケーキというと三角や丸い形を思い浮かべますが、味だけでなく形もこれまでにないようなショートケーキを目指しました。チョコレートで巻いていることで、上にたくさんフルーツを飾れるんですよ。ぜひ、外側のパリッとしたチョコレートと中のショートケーキの部分を一緒に召し上がってみてください。

——形がきれいなので、カットして崩すのをためらってしまいますよね。

眞鍋 本当に。でも、私も一見食べにくそうだなと思ったんですけど、途中で食べやすいことに気がついたんです。周りがチョコレートで囲まれているので、中のケーキの部分をほぐしながら食べていくと全然崩れないので、最後まできれいに食べられるんです。外側のルビーチョコ自体もすごくおいしいし、木イチゴや他のベリーの酸味だけじゃなくて、ルビーチョコが持つ、ほんのりとした酸味もあって、本当にペロリと食べられます。

眞鍋かをり

——ルビーチョコレートの上には金箔もあしらってあって、本当に美しいケーキですよね。ここまでキレイなピンク色のケーキってあまり見ないので、女子的に気分がアガりますよね。「ルビーショート」は、どんなシーンにおススメでしょうか?

眞鍋 女子が集まる場にぴったりだなと思いました。春が来るとピンク色の食べ物がたくさんでてくるので、ロゼのシャンパンでみんなとカンパイしたいですね。ママ友同士や、ホームパーティーの場にも、こんなにきれいなピンクのスイーツがあると華やかだなと思います。

眞鍋さんにとって
「Tokyo」スイーツとは

——さて、ここからは、眞鍋さんにとって「Tokyo」のスイーツの思い出についてお聞きしたいと思います。ご出身は愛媛県でいらっしゃいますが、その当時憧れていた東京の食べ物はありましたか?

もう、全てに憧れていましたね。例えばパスタにしても、地元だとナポリタンとか3種類くらいしか知らなかったんですけど、上京して「ウニクリームのパスタなんてあるの?」ってビックリしました(笑)。それから、今思い出したんですけど「キルフェボン」とかで売っている、フルーツがたくさん乗ったかわいい「タルト」ってあるじゃないですか。でも、私の出身の愛媛県でタルトって言うと「一六タルト」なんです。

——「一六タルト」、知ってます! スポンジ生地でこしあんを巻いた、ちょっと柚子の香りがするお菓子ですよね。私も好きです。

え~、ご存じなんですか? 嬉しい! 私の中では、あのお菓子がずっと「タルト」だったので、初めて東京で「タルト」というケーキを見た時に「タルトなのに、巻いてないよ!」ってビックリしたんですよ(笑)。

——同じ名前なのに、不思議ですよね。

当時はキルフェボンブームの前だったので、地元には、いわゆるフルーツがたくさん乗った「タルト」というスイーツがあまりなかったんです。なので、渋谷のデパ地下で見た「タルト」の衝撃は今でも忘れませんね。「なんだ、このタルトは⁈」と思った記憶が今も鮮明にあります。

眞鍋かをり

——眞鍋さんにとって、たくさんの刺激と出会える街が「Tokyo」なんですね。「Tokyoのスイーツ」というと、どんなイメージがありますか?

「感動と刺激」というイメージですね。私は上京してもう20年近く経つんですけど、すごく刺激的な食べ物がたくさんあって、無限大な街だなと思ったんです。地方には、その土地のものを活かした良いものがあるんですけど、それまでに感じたことのない新鮮さだったり、感動や刺激を食べ物で味わえるのが「東京だな」という感じがします。東京に住んで長いんですけど、まだ知らないものや感動するものに出会えるとすごく嬉しいですね。

——今回召しあがっていただいた「ケーク きな粉」と「ルビーショート」には、そんな「Tokyo」らしさを感じることはできましたか?

はい! 「ケーク きな粉」は、きな粉や手亡豆が、洋菓子とすごく絶妙に調和しているところに感動しました。パウンドケーキってもう少し重たかったりするけど、和菓子の素朴さも持ちつつ、洋菓子のエッジの効いたところもあって、このバランス感が素晴らしかったです。「和」と「洋」を組み合わせただけじゃないっていうところにたどり着いているスイーツになっていることに、とても衝撃を受けました。

「ルビーショート」も、キレイな見た目でどんな味なんだろうと思うけど、食べてみると、しっかり「ショートケーキ」の味なんですよね。そこに、フルーツの酸味とジューシーさが加わって、こんなに最後までさっぱりと食べられるショートケーキは初めてでした。どちらにも初めて経験する味があって、すごく刺激的な2品だったので、そこが私にとって「Tokyo」っぽいと思えるスイーツでした。

眞鍋かをり

まなべ・かをり/タレント。1980年生まれ。愛媛県出身。横浜国立大学卒業。大学在学中からタレント活動を始め、現在はバラエティに加え、報道・情報番組のコメンテーター、CMや執筆などマルチに活躍中。

「ケーク きな粉」と「ルビーショート」
「ケーク きな粉」(左)と「ルビーショート」(右)
和光アネックス
ケーキ&チョコレートショップ

[所在地]東京都中央区銀座4-4-8 和光アネックス 1階
[TEL]03-5250-3102
[営業時間/定休日]
10:30~19:30(日・祝日は19:00まで)/無休
[公式サイト]
https://www.wako.co.jp/store_information/main/annex/index.html

和光アネックス
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江戸時代から続く伝統の“和菓子”文化や明治以降に進化を遂げた“洋菓子”文化が根付いたThe Sweetest City 「東京」の魅力を発信するプロジェクトです。朝日新聞社(総合プロデュース室/メディアビジネス局)が「東京の魅力発信プロジェクト(※)」の一環として、様々な企画を展開しています。
※東京の魅力発信プロジェクトとは、東京ブランドアイコン「Tokyo Tokyo Old meets New」を効果的に活用しながら、東京都および東京観光財団が民間事業者と連携し、東京の魅力などを発信する事業です。

【「Tokyo甘味物語」プロジェクト主催】
朝日新聞社 総合プロデュース室(好書好日編集部)
/メディアビジネス局
※本プロジェクトは「東京の魅力発信プロジェクト」に採択されています。
【問合せ先】
book-support@asahi.com