時を超えて万葉集の世界へと誘う美しい絵本 上野誠著、花村えい子絵『令和のこころ』
記事:ミネルヴァ書房
記事:ミネルヴァ書房
万葉集の言葉から生まれた元号「令和」が新しい時代を開こうとしている今、その万葉集の言葉を絵本にしました。みなさんといっしょに味わいたいと思います。(『令和のこころ』はじめにより)
「梅花の歌32首とその序文」
上記の文章は、万葉集では漢文で書かれていたものを、漢字かなまじりの読み下し文にしたものです。読み下し文といっても読み解くにはなかなか難しい言葉が含まれていますが、この序文からどのような風景を想像されるでしょう?
『令和のこころ』は上野誠先生によって、子どもでもわかる言葉に置きかえられています。1500年の時を超えて、今につながる日本のこころと言葉をひろく味わうことができる絵本です。
「令和」の意味とは?
なんとなく、元号の「令和」が万葉集から引用されたと知ってはいても、そこに込められた意味とはどのようなことなのでしょうか。古代人の風流な暮らしに思いを馳(は)せてページをめくり、本をとじた時に感じる気持ちは……?
令和時代を迎えた今だからこそ読んでほしい一冊です。
本書のイラストは、少女絵で知られる画業60年の花村えい子先生が、叙情ゆたかな絵物語で描きます。ページをめくるたび、梅の花が薫ってきそうで、万葉集の世界にどんどん惹(ひ)き込まれていきます。
「もっと知りたい」ページ
写真や図版を豊富に使い、万葉集やその歌人、「梅花の宴」などについてわかりやすく解説し、万葉集をもっと深く知ることができます。