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数年後の体に影響する?  いま知りたい「賢い食品の選び方」

記事:大和書房

『体に悪い添加物がよくわかる! スーパーで買ってはいけない食品ガイド』(大和書房)
『体に悪い添加物がよくわかる! スーパーで買ってはいけない食品ガイド』(大和書房)

添加物とは何か?

 スーパーやコンビニなどで売られている食品は、すべて食品原料と添加物で作られています。これらは原材料名に表示されていて、通常添加物は「/」のあとに書かれています。図1を見てください。これは、あるハム会社のウインナーソーセージの原材料名ですが、途中に「/」があり、その後の「調味料(アミノ酸等)」からが添加物です。つまり、まず「豚肉」や「豚脂肪」などの食品原料が使用量の多い順に書かれ、それに次いで添加物が、やはり使用量の多い順に書かれているのです。

 添加物は、食品衛生法で、「食品の製造の過程において又は食品の加工若しくは保存の目的で、食品に添加、混和、浸潤その他の方法によって使用する物」(第4条)と定められています。つまり、肉や穀類、野菜、果物、砂糖、しょうゆ、食塩などの食品原料を使って、加工食品を製造する際に、加工しやすくしたり、保存性を高めるなどの目的で添加されるものということです。ですから、食品原料とは、明らかに別物という扱いなのです。

危険な添加物とそうでない添加物

 添加物には、指定添加物と既存添加物があります。指定添加物は、ほとんどが石油製品などを原料に化学的に合成された合成添加物です。一方、既存添加物は、すべて植物、海藻、昆虫、細菌、鉱物など自然界に存在するものから特定の成分を抽出した天然添加物です。安全性の観点からとくに問題になるのは、合成添加物です。なぜなら、人工的に作られたものであるため未知な部分が多く、また、体内でうまく処理されないものが多いからです。合成添加物もさらに次の二つのタイプに分類されます。

① 自然界にまったく存在しない化学合成物質

② 自然界に存在する成分を真似て化学合成したもの

 危険性の高い添加物のほとんどは、①に該当する自然界に存在しない化学合成物質なのです。

知っておきたい危険な添加物

●発がん性が認められた添加物
赤色2号(着色料)、OPPおよびOPP-Na(防カビ剤)、過酸化水素(漂白剤)、臭素酸カリウム(小麦粉改良剤)、BHA(酸化防止剤)

●発がん性の疑いのある添加物
亜硝酸Na(発色剤)、タール色素(赤色3号、赤色40号、赤色102号、赤色104号、赤色105号、赤色106号、黄色4号、黄色5号、青色1号、青色2号、緑色3号)、アスパルテーム(甘味料)、カラメルⅢおよびカラメルⅣ(着色料)、サッカリン(甘味料)、サッカリンNa(同)、サッカリンCa(同)など

●催奇形性が認められた添加物
TBZ(防カビ剤)

●体内で異物となって、障害をもたらす可能性のある添加物
スクラロース(甘味料)、アセスルファムK(甘味料)

●毒性が強く、障害をもたらす可能性のある添加物
安息香酸Na(保存料)、亜硫酸塩〈亜硫酸Na、次亜硫酸Na、ピロ亜硫酸Na、ピロ亜硫酸K、二酸化硫黄〉(酸化防止剤)

 これらの危険性の高い添加物は、表示をよく見ることで、使われているかどうかが分かります。これらが使われている製品は、避けるようにしてください。そうすることによって、がんなど、添加物が引き起こすリスクを減らせると考えられます。

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