縄文時代の食生活と知恵
縄文人たちの主食といえば、何を思い浮かべますか?
狩猟採集民でありながら、定住していたとされる縄文人は、クリ、どんぐり、トチなどの堅果類を主なエネルギー源としていました。コメが食べられるようになるのは弥生時代になってから。
肉や魚ももちろん、重要なタンパク源でしたが、四季がある日本では、冬は人間だけでなく動物たちにとっても生き残るのが難しい季節。安定的に食糧を得るためには、堅果類を乾燥させて保存していたのだろうというのが、著者の名久井先生の考えです。今でいうと干し柿みたいなものでしょうか。
岩手県では、クリに穴を空けて糸を通し干す習俗が残っています。面白いのは、クリの実はイガに入っていますが、1個ではなく3個入ったものが、糸を通しやすいのだそう。乾燥しないうちに、針で糸を通して、合計40個ほど通し終わったら、縁側に日が当たるように吊す。合計20本ほどになると、見た目は干し柿のクリバージョンに見えます。
2日ほど干して、糸でつないだまま蒸す。これをさらに乾燥させるとカラカラになる。これを臼と杵を用いて搗いてから、煮て食べるとほんのり甘くておいしいのだそう。
以前、「縄文人の食は最高の健康食」と言っている人がいました。その考えには賛成なのですが、実は不思議でも何でも無い。だって、約1万年もの間、わたしたちは狩猟採集民として堅果類を食べて生活してきたのだから。今のような飽食の時代はここ百数十年のこと。自然の中で生きることは、必ずしもエンターテイメントではありません。だけど、様々な知恵は縄文時代にある、この本を読みながらそんなことを考えてみました。
食べ物の民俗考古学 —木の実と調理道具― 名久井文明:著 吉川弘文館
今日も水やり 庭のことで頭がいっぱい
ある時は哲学的、またある時は人生訓的スパイスを加えつつ、園芸家の〈あるある〉を愛情たっぷりに描く園芸エッセイの金字塔。ユーモア溢れる兄ヨゼフの挿し絵も全点収録。園芸をする人も、そうでない人も、きっとクスリとしちゃう魅力満載の一冊。
園芸家の一年 カレル・チャペック:著 飯島周:訳 平凡社
土の中の「菌ちゃん」がつくる 栄養たっぷり、元気野菜!
NPO法人「大地といのちの会」の吉田俊道さんが、小学校で野菜作りを教える様子を紹介します。生ゴミが分解される際の発酵熱で温まった「ほかほかの土」に、子どもたちは感動!目に見えない菌のパワーを実感できます。 庭やプランターでの作り方も紹介。
菌ちゃん野菜をつくろうよ! あんずゆき:著 佼成出版社
代表的な果樹70種を収録 フルーツづくりの極意がここに
栽培のヒントになるアドバイスや、収穫後の食べ方をはじめとしたさまざまな用途を、造園のプロが丁寧に紹介することで初心者でも安心。自宅で育てるうえでの最適な場所も果樹ごとに掲載。「おうち時間」活用の一助にもなる実践型果樹図鑑。
園芸図鑑 家庭果樹 三上常夫・若林芳樹・小林隆行:著 柏書房
なぜ雨はふるの? なぜ雲はかたちを変えるの?
空に浮かぶ雲は、さまざまなルールに従って形を変える。なぜ雨が降るのか、晴れるのか。梅雨や台風はどのように発生するのか。雨の降る仕組み、季節によって変化する空模様、不思議な雲など、カラー写真とイラストでわかりやすく解説。小学生から大人まで楽しめる一冊。
雲ごよみ 高橋健司:写真・文 山川出版社
いつも通るあの道の あの樹のことがよくわかる
「いい香りで美しいキンモクセイには、じつは雄しかいない?」「教科書に出てきたモチモチの木のモデルは?」など、街中でよく見かける102種類の樹のオモシロ雑学を徹底解説! 基本データや標本写真も充実。いつもの散歩が楽しくなること間違いなし。
ワイド判 散歩が楽しくなる 樹の手帳 岩谷美苗:著 東京書籍
手すりを見ながら歩くだけ。驚きと発見がそこにある!
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手すりの虫観察ガイド とよさきかんじ:著 文一総合出版
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虫のすみか 小松貴:著 べレ出版
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アリのくらしに大接近 丸山宗利:文 島田拓・小松貴:写真 あかね書房
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