手塚治虫の「ブラック・ジャック」が生まれて今年で50年。漫画の神様が生んだ名作に、生成AI(人工知能)と人間のコラボで新たな物語が付け加えられることになった。今秋、漫画誌「週刊少年チャンピオン」で、新作が発表される。
手塚プロダクションやAI研究者の栗原聡・慶応大教授らによるプロジェクトチームが6月12日、東京都内で概要を発表した。
1973年11月~83年10月に同誌で連載された「ブラック・ジャック」は、無免許の天才外科医が活躍する手塚の代表作。今回は200話を超える全エピソードをAIに学習させ、クリエーターとの協働でオリジナルの一話を創作するという。
「AI×手塚治虫」という試みは、2019年に開始。「手塚治虫が現在も生きていたら」というコンセプトのもと、翌20年に新作「ぱいどん」を発表した。このときは手塚作品を学習したAIが、あらすじやキャラクターデザインの原案を手がけた。
(西田理人)朝日新聞デジタル2023年06月12日掲載