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寝ている時もタカラヅカ ファン歴15年のイラストレーターが徹底解説

文:岡見理沙

――表紙から、牧さんのタカラヅカ愛がストレートに伝わってきましたが、はまったきっかけは何だったんでしょうか?

 2004年の花組公演『アプローズ・タカラヅカ!』でした。トップスターの春野寿美礼さんと、瀬奈じゅんさんのお二人のそれぞれの持つ魅力にとても引き込まれました。春野さんは全身にとてつもないオーラをまとっていて、瀬奈さんのカッコよさは突き刺さるようで。その後も宝塚について知れば知るほど、ミーハーで音楽や演劇が好きな私にぴったりとハマる要素がとても多く、私の求めていた世界はここだ!と確信しました。

 この公演では、初めに春野さんが、銀橋の真ん中に登場されて朗々と歌い上げられ、その後「大階段」が登場し、次々に歌い継ぐ流れ。それにものすごい衝撃を受け、これが宝塚レビューか!!と実感しました。宝塚の象徴といえる「大階段」の仕組みや、レビューの見どころについても、本で解説しています。

――宝塚は、牧さんのような熱心なファンが多い印象で、初心者が行って理解できるのか…と不安です。

 宝塚歌劇の魅力は、本当に多岐にわたるので、宝塚をご存じない方に一言で魅力を伝えるのが難しいなと感じています。だからこそ、「これを読めば宝塚の魅力が分かる!」と、初心者の方に渡せる一冊を作りたいと思い、描きました。

 まず、宝塚の世界そのものを知っていただき、好きになってしまえば、皆さんそれぞれのペースでディープになっていかれるだろうな~と思い(笑)、タカラジェンヌの男役・娘役の違いや特徴的なメイクなど、あえて初心者向けの内容を多めに描いています。

――タイトルの「寝ても醒めても」は、それくらい牧さんが宝塚に惚れ込んでいるという意味ですか?

 はい(笑)。私は本当に宝塚の夢をよく見るんです。本で描いた「宝塚夢日記」は実際に見た夢をもとにしており、文字通り寝ている時も常に宝塚の世界が頭の中にあるという(笑)。

 また、宝塚歌劇に出会ってから、観劇をしていない時でも日常の中でふと宝塚へ思いを馳せるという意味を込めて、このタイトルになりました。

――『ガラスの仮面』を宝塚で上演したら、という設定の「宝塚妄想劇場」は、ファンならではの発想ですね。『アンパンマン』バージョンもあって驚きましたが、熱烈なファンはいつもこう考えているんですか?

 私の場合はですが、宝塚歌劇以外の漫画や映画などの作品を観ると、とにかく勝手に頭の中で宝塚バージョンを考えてしまうんです。もう癖のようなものです(笑)。

 先日思いついたのは、雪組による『ドラえもん』です。のび太くんはトップスターの望海風斗さん、異国の歌姫は真彩希帆さん、ドラえもんは彩風咲奈さんというキャストです。しずかちゃんは朝月希和さん、ジャイアンは真那春人さん、スネ夫と出木杉君は、彩凪翔さんと朝美絢さんの役替りはどうでしょうか?

 望海さんは、この所ずっと苦悩する役が続いているので、ホッコリじんわり感動するストーリーで、なおかつへなへなで可愛い望海風斗さんが観たいという私の願望です(笑)。

 月組が公演する『ドラゴンボール』もありではないでしょうか。悟空役にトップスターの珠城りょうさんが、ぴったりです!

――印象的なスターさんはどなたですか?

 大好きなスターさんは、月組トップスターだった霧矢大夢さんです。初めは歌声にとても魅力を感じたのですが、過去の公演を遡ってみてみると女役も少年役もキュートで…。ダンスもダイナミックで渋いおじさま役もぴったりはまる、まさに素敵な役者さんだなと思いました。そのうち、関西弁でおおらかにお話しされる「きりやん」という人すべてが好きになりました。「きりやん」のダンスの癖や表情など、公演毎に事細かに覚えています(笑)。

「宝塚夢日記」の一場面

 瀬奈じゅんさんが月組のトップスターだった時代、彩乃かなみさんや霧矢大夢さん、大空祐飛さんがいた時代が一番どっぷりハマっていたように思います。イラストを描いてファンレターを出したり、スターさんの出待ちを眺めたりしていました。『マジシャンの憂鬱』と『MAHOROBA』は、11回観劇しました。もっと観る方もたくさんいるので、高が知れているのですが(笑)。

 今は雪組トップスターの望海風斗さんを応援しています。舞台人としての技術は勿論ですが、人間的にとても魅力的な方だと思います。

――ご家族も一緒に観劇されているのでしょうか。

 はい。同じく宝塚ファンの夫と定期的に観劇しています。現在、2歳半の息子がおりますが、ありがたいことに宝塚大劇場には劇場併設の託児所があるので、そこにお世話になっています。育児や仕事で疲れがたまっても宝塚の舞台を観ると気持ちがリセットされ、本当に元気が湧いてきます。

 息子が将来宝塚に興味を持つか分かりませんが、いつか家族みんなで観劇ができれば良いな、と思います。宝塚ファンにしたい!とは思いませんが、環境が環境なだけに自然とそうなってしまいそうな気がします(笑)。

――2019年の舞台は何を注目されていますか?

 すべて楽しみとしか言いようがないのですが(笑)、花組の『CASANOVA』は特に楽しみです。演出の生田大和先生の作品がとても好きで、繊細さと大胆さ両方を持った愉快な作品になるのではと期待しています。

 また、星組若手スターの極美慎さんに注目しています。立っているだけで目を引く、天然のキラキラオーラに、これから男役らしさが加わっていくのかなと思うと、とても楽しみです。