リアルな発達障害児の子育て奮闘記
1歳半の健診で発達の遅れを指摘され、その後自閉症と診断されたムーちゃん。ムーちゃんの母親の彩の目線から、発達障害児の子育ての日々を描いた作品です。
自分の子どもを自閉症だとなかなか認められない父親の充洋との衝突、療育施設での目まぐるしい日々、周囲からの冷たい視線や心ない言葉。精神的にも肉体的にも追い詰められる一方で、ムーちゃん自身の成長や、理解ある周囲の支えも……。試行錯誤しながら、毎日全力でムーちゃんと向き合おうとする彩の姿は、リアルで、共感せずにはいられません。著者のみなと鈴さん自身の体験をベースにしたからこそのリアリティーです。
毎回、話の終わりに挟まれる「ムーちゃん通信」も見どころの一つ。「療育施設と幼稚園のどちらにも通えるの?」「夜驚症ってなあに?」「異食症ってなあに?」「自傷/他害はどうしたらいい?」といったトピックスが詳しく説明されています。家族や身の回りの人にとっては、お悩み解決のヒントになるかもしれませんし、身近な人以外の読者にとっても、発達障害児の子育てについての新しい発見があります。
発達障害児の子育てをする人々のためのオンラインサロンを開設
コミックス4巻の発売にあわせ、発達障害児の子育てをする人々のためのオンラインサロン「ムーちゃんと手をつないで〜発達障害児の子育てサロン〜」がスタートします。
このサロンは、著者のみなと鈴さんや作品に登場する母親の彩のように、実際にいま発達障害児の子育てをする方々が、日々の生活で感じる喜びや困りごとの相談を気軽にお話しできる場です。
支援学級などの直接的な知り合いのコミュニティーはあるものの、ウェブ上で気軽に、そして、安全に参加できるコミュニティーやSNSが少ない現状があります。このオンラインサロンのように、クローズドな空間で、当事者同士が悩みを打ち明けたり、意見交換をしたり、体験談を共有して心理的な負担の軽減の場所を作りたいという思いから、立ち上げに至りました。
「悩んでいるのは自分だけではない」と実感して、仲間ができること。こういったオンラインサロンの存在によって、発達障害児育児に対する理解が当事者以外の社会にまで広まっていくことも期待しています。
このオンラインサロンは、秋田書店が運営し、会費は月額1,000円(税込み)。社会問題と向き合う人のクラウドファンディング「GoodMorning」から入会の申し込みができます。
メンバーになると、非公開のFacebookグループ上で、著者のみなと鈴さんやメンバー同士で交流できるほか、月1回程度開催が予定されている、みなと鈴さんと発達障害児療育の専門家との対談などの企画にご参加いただけます。また、入会特典として『ムーちゃんと手をつないで〜自閉症の娘(キミ)が教えてくれたこと』コミックス1巻をお届けし、『ムーちゃん〜』が連載されている月刊漫画雑誌「エレガンスイブ」も毎月お届けします。