1. HOME
  2. トピック
  3. 「魔女の宅急便」英訳版、NYタイムズ児童書ベストセラー1位に

「魔女の宅急便」英訳版、NYタイムズ児童書ベストセラー1位に

角野栄子さん

 角野栄子さんの代表作「魔女の宅急便」シリーズの英訳版「Kiki’s Delivery Service」が、米ニューヨーク・タイムズの児童書ミドルグレード部門ベストセラーに4週続けてランク入りしている。最初に入った9月13日付では、8月下旬に刊行された第2巻が1位になり、第1巻も3位になった。

 アメリカでは英訳版がしばらく絶版になっていたが、大手出版社のペンギン・ランダムハウスが出版権を得て、2020年に第1巻を復刊した。角野さんの原作をもとに宮崎駿監督が手がけた同名のアニメ映画(1989年)の人気もあって、熱狂的なファンも多いという。

 傘下レーベル「デラコート・プレス」の担当編集者、アリソン・ローミグさんは「すばらしい成果。これがアメリカでの成功を示す唯一の指標というわけではないが、こちらでは依然として影響力のあるリストで、間違いなく誇りに思うべきこと」と受け止めている。

 「魔女の宅急便」は、1982~83年に福音館書店の月刊誌「母の友」に連載され、85年に単行本化された。その後、続編が「その6」まで刊行されている。福音館によると、現在、編集作業中のものを含めて25言語の海外版の契約があるといい、世界で読み継がれる作品になっている。第3巻は来年2月に刊行予定で、ローミグさんによると、シリーズ全巻を翻訳する計画もあるという。

 角野さんは「『魔女の宅急便』がアメリカでも支持されていて、とてもうれしいです。複雑な世の中ですが、物語の力は人々をつないで平和を運んでくれると信じています」とコメントしている。(伊藤宏樹)=朝日新聞2026年9月30日掲載