絵本や教科書、テレビなどでおなじみの著名人が学校にやってくる――。本の作者(オーサー)が小中高校で授業をする「オーサー・ビジット2018」がいよいよ始まります。今年はジャーナリストの池上彰さん、将棋棋士の谷川浩司さん、作家の辻村深月さん、教育評論家の尾木直樹さん、作家の椎名誠さん、絵本作家の宮西達也さんの6人です。第一線で活躍するオーサーたちの特別授業は児童・生徒の皆さんにとって忘れられない思い出になることでしょう。色紙に思いを寄せ書きして送ってください。オーサーの心を動かすのは皆さんの熱意です。(オーサーの並びは50音順、敬称略)
【通常版】
■池上彰(いけがみ・あきら) ジャーナリスト
1950年長野県生まれ。名城大学教授・東京工業大学リベラルアーツ研究教育院特命教授。NHK記者出身で、「週刊こどもニュース」の初代「お父さん」役を務め、わかりやすいニュース解説で大人にも人気に。世界各地を取材し、テレビ、新聞、出版などで幅広く活躍。『池上彰の世界から見る平成史』(角川新書)、『池上彰特別授業「君たちはどう生きるか」』(NHK出版)など著書多数。「ニュースが理解できれば世界が広がります。ニュースの背景を解説します」(池上さん)
■谷川浩司(たにがわ・こうじ) 将棋棋士
1962年神戸市生まれ。76年、四段に昇段しプロに。将棋界に5人しかいない「中学生棋士」の一人。21歳での名人就位は史上最年少記録。永世名人資格保持者。タイトル獲得27期、棋戦優勝22回。日本将棋連盟前会長。
『中学生棋士』(角川新書)、『常識外の一手』(新潮新書)、『谷川浩司全集』(マイナビ出版)、『光速の寄せ 矢倉編』(毎日コミュニケーションズ)など著書多数。「将棋も勉強も考えることは楽しい。答えを見る前にまず考えてみましょう」(谷川さん)
■辻村深月(つじむら・みづき) 作家
1980年山梨県生まれ。2004年、『冷たい校舎の時は止まる』(講談社文庫)でデビュー。著書に『青空と逃げる』(中央公論新社)、『ハケンアニメ!』(マガジンハウス文庫)、『朝が来る』(文芸春秋)など。11年に『ツナグ』(新潮文庫)で吉川英治文学新人賞、12年に『鍵のない夢を見る』(文春文庫)で直木賞。18年に『かがみの孤城』(ポプラ社)で本屋大賞。映像化も多数。今回のビジットでは「人はどうして物語を読むのか、一緒に考えてみましょう!」(辻村さん)。
【ベルマーク版】
■尾木直樹(おぎ・なおき) 教育評論家
1947年滋賀県生まれ。中学・高校教師として22年、その後大学教員に転身して22年、教壇に立つ。2017年に定年退職後、現在は法政大学特任教授。長年、いじめ問題に取り組む。「尾木ママ」の愛称で親しまれ、Eテレ「ウワサの保護者会」など多方面で活躍している。『取り残される日本の教育』(講談社+α新書)、『いじめ問題をどう克服するか』(岩波新書)、『尾木ママのいのちの授業全5巻』(ポプラ社)など著書多数。「みなさんと一緒に答えを楽しく探そうね!」(尾木さん)
■椎名誠(しいな・まこと) 作家
1944年東京都生まれ。79年、エッセー『さらば国分寺書店のオババ』(情報センター出版局)でデビュー。『犬の系譜』(講談社)で吉川英治文学新人賞、『アド・バード』(集英社)で日本SF大賞。国内外での冒険をつづった「怪しい探検隊」、長男・岳さんとの交流を描いた「岳物語」はいずれも人気でシリーズに。映画監督や写真撮影も。「子供の頃に読んだたくさんの本に感化されて世界中を旅し、いろんな発見をしてきました。そんな体験をお話ししたいと思います」(椎名さん)
■宮西達也(みやにし・たつや) 絵本作家
1956年静岡県生まれ。『きょうはなんてうんがいいんだろう』(鈴木出版)で講談社出版文化賞絵本賞、『ふしぎなキャンディーやさん』(金の星社)で日本絵本賞読者賞。『おまえうまそうだな』(ポプラ社)は劇場アニメ化された。2015~16年に全国で開催した作品展「宮西達也 ワンダーランド展」は約14万人が訪れた。近刊に『さるとびすすけ 愛とお金とゴキZのまき』(ほるぷ出版)。「絵本はステキ! あなたにしかできない一冊を作ってみよう!」(宮西さん)
学校に来てね!思いを色紙に ~通常版とベルマーク版~
オーサー・ビジットの対象は小学校、中学校、高校です。学校と相談の上、9~12月の授業のある日にオーサーが訪ね、2時限程度の特別授業をします。その模様は朝日新聞や公式サイトで紹介します。
来てほしいオーサーが決まったら、質問やメッセージ(聞きたい話、学校の自慢、知ってほしいことなど、なんでも)を、色紙(市販サイズ、約25センチ四方)に自由に寄せ書きして送ってください(色紙は返却できません)。色紙をオーサーが読み、訪問先を決めます。
オーサー・ビジットには通常版(朝日新聞社主催、出版文化産業振興財団〈JPIC〉協力)とベルマーク版(朝日新聞社・ベルマーク教育助成財団共催、日教販協力)の2種類があります。
通常版は、学級、クラブ、委員会、有志など40人程度までのグループで申し込んで下さい。同一校からの複数応募も受け付けます。学校負担の費用はありません。
ベルマーク版は、みんなで集めたベルマーク預金を使って、学校や学年単位でも応募することができ、PTAの参観もできます。