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「高級時計よりもフォロワー数がステータスになった」。キングコング・西野亮廣さんが語る新・産業革命時代の生き方

――『新世界』を読んで、クラウドファンディングやオンラインサロンの仕組みやお金の流れがよくわかりました。同時に自分は遅れているなと思ったのですが、そもそもお金のことって学校の先生も誰も教えてくれないので自分から学ぶ必要があります。

 この建物はこうできたとかは学ぶのに、お金の歴史だけ学ばない。圧倒的に不自然です。学ばせなかった方が支配しやすかったんだろうけど、いつまでそれ、やってるんだろうって。学校の先生が知識ないんで、それは不幸だなと思います。

――西野さんがお金について考えるようになったきっかけは?

 6年前のクラウドファンディングかもしれない(※ニューヨークで個展をやったときにクラウンドファンディングで資金を集めた)。クラファンはわかりやすかったですね。うまくいってる人と負けている人との違いをみて、「あれ?有名なタレントには(資金が)集まらず、一般のおばちゃんにはなぜこんなに集まるんだろう?」って調べて。クラファンは知名度ではなく「信用の両替」。信用持ちが生きやすくなっています。

――今の時代の信用とは具体的にどういうことでしょうか。

 自分に対して、うそをつかないことじゃないですかね。仕事だからやろうかとか、やってるとか、そういううそをつかない。ギブ、与える、ギブアンドギブ。一番(人を)勝たせた人が信用を集めるので、勝たせたもん勝ちだと思うんです。「ありがとう」をもらっているやつが一番の信用持ちかもしれないですね。日常生活でもないですか?「この前お世話になったからごちそうするよ」って。あれがオンライン上でできるわけです。

――物を買うためにお金を使うのではなく、人への共感や魅力的なストーリーにお金を使いたい人が増えているのかもしれません。

 別荘ほしいやつは、きょうびいないでしょ。別荘を買うくらいなら、おもろいことにお金を使いたい。そういう人が増えています。僕の二回り上の世代は「別荘欲しい」「高級車乗りたい」とかがステータスだったけど、今のステータスはフォロワー数とかになっていますよ。

――なぜそのように変化したと思いますか。西野さんはクラウドファンディングで資金を集め、オンラインサロンで仲間を集めてベストセラーを出すなど、コミュニティービジネスを変えました。

 スマホですね。「俺は土地を持っている」「高級車を持っているんだぞ」だったのが、高級時計を持っていても、フォロワーが3人じゃ恥ずかしいという時代になりました。人がついていってないのがバレてる。結果が出てきはじめたからじゃないですか。これまで信用がお金になるっていう時代ではなかったけど、それが何千万円、何億円とお金が動いて、何十万部という本も動いて、「あれ?」ってなってきた。数字で見える形で結果が出始めたから、「あいつの言ってること、もしかして……」と、みんなそう思うようになってきています。

――オンラインサロンの会員数は1万7000人以上いるそうですね。日本という国のなかにもうひとつ“西野王国”があるように感じました。ビジネスも趣味もオンラインサロンの世界で完結しているので、外の世界に出ると違和感があるのでは?

 (オンラインの)外の世界は外国と同じぐらい会話が通じないですね。でもそれはダメだなと思って、劇場に出て、芸をやって「これがウケるんだな」「これがすべるんだな」と言葉の練習を毎日やっています。そうしないと本当に会話が通じなくなるので。

 鎖国しないと面白いもんは生まれない。江戸時代って外国文化がそんなに入ってこなかったですよね。あのとき生まれた浮世絵は、もし外国の絵がばんばん入ってきていたら生まれなかったでしょう。他との違いを生むには、鎖国空間をつくらないと。タレントでも、変なこといったらネットで揚げ足とられる。タレントって人と違うから価値があるのに、台風が来ているときに楽しい写真あげて炎上する。そうなったら一般人との境界がなくなってしまいます。いまは鎖国しないと。横やりが入らない状況をつくらないと、面白いものは生まれないです。

――西野さんを信じている前提で、みなさん、参加し活動している?

 きっかけは自分だったかもしれないけど、集まった人が、自分がいないところで勝手に進んでいます。不動産、競馬……女子部とか、ママ部とか、(オンラインサロンの中に)部活みたいなのが40個くらいあって、知らないところでイベントやっているんですよ。国ができている感じ。面白いことやりたい、一貫して、全員そうですね。

――オンラインサロンをやるのに向き不向きはありますか?

 自分の取り分しか考えない人は無理。ギブアンドギブといっても、巡り巡って最終的に自分に入ってくるんだけど、テイクのタイミングが早い人は向いてないです。「なんでそのタイミングで回収するんだ?」って。僕は儲けにほんと興味ないんで、サロンのメンバーが遊ぶような美術館をつくったり、メンバーが会議室を欲しいというので都内に会議室つくったりして、還元していますね。  

――組織に属して生きている人が多いと思います。会社で生きる人間はどうしたら”信用持ち”になれますか?

 人っぽくあるほうがいい。仕事のやりとりで、体温がなくなっちゃうと「ロボットでいいじゃん!」となりますよね。人っぽくあることが大事。(これまでの)学校はその逆。人っぽさを消していく。それが良かった時代もありました。ロボット化して生産量をあげるっていう。

 では人っぽくあるためにどうすればいいのか?ダイレクト課金を押さえないといけないし、もう一ついうと、稼ぎ方を知っておかないといけない。いつでも稼げるよという状態をつくらないとダメですね。ロボット化しようと思うと、どんどん食いっぱぐれます。

――オンラインサロンのメンバーでは、会社勤めの人よりフリーランスの人のほうが優秀だとか?

 フリーランスで優秀な人は目立ちますね。フリーランスで食える人っていうのは、自分が好きじゃないことやらなくていいんで、やりたいことしかやらない。自分が心からお薦めしているものしか薦めないんで、信用が集まる。会社勤めだと、いいと思ってないものを「いいですよ」ってお客さんに売らないといけない。詐欺行為ですよね。働いたら信用が落ちるというリスクはあると思います。

――会員で男女差はありますか?

 女子のオンラインサロンはめちゃくちゃむずいですね。集団の女子、よっぽどうまくやらないと、ごねる女子がでてきます。”冷たい”とか、”かまって女子”がでてくる。コミュニティーをまわすとしたら、(そういう女子は)切っていかないと。優しくすると1万7000人が倒れる。事情を話して退会させます。守らないといけないものがあるから。

――運営もいろいろ大変そうですね 

 むちゃくちゃ難しいですよ。(オンラインサロンの運営をしている人は)ほとんど失敗しています。一回やってみるといいかもしれない。数百人のグループを束ねるのは難しい。それでもやってみたほうがいい。一歩踏み出すとそれがわかります。今回の本がそういうテーマです。

――西野さんがやりたいと思っていることはなんですか?

 アマゾンを倒したいっすね!(笑)。毎晩、その話題です。夜、飲みに行ったら「どっから崩すんだろう」って。一番面白くなりたい、一番人を楽しませたい。僕が石油王の息子で、潤沢な資金があったらエンタメにつぎこめるけど、それないんで、まず制作費を集める体をつくり、制作能力をつくる。小学校2年生から面白い人になりたいと決めて、そこから変わってないので。

――2年後に絵本『えんとつ町のプペル』の映画を公開してディズニーも倒すとも言っていますね。

 やばいっすね!

 そんなこと言っていても、ディズニーから「西野と一緒にやりたい」と言われたら、ディズニーの子分になりますけど(笑)。

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