PR by 大学出版部協会 2019.11.15

大学出版部協会加盟の16校から、いま読んでほしいオススメの本をご紹介

大学出版部協会加盟校のうち16校から、いま読んでほしいオススメの本をご紹介します。ご購入は、ページ下部「関連する本棚」の各通販サイトのリンクから。

原子力発電世論の力学

著：北田淳子　大阪大学出版会

「事故で変わるもの、変わらないものとは何か。四半世紀にわたる継続調査データが日本人の原発への構えの読み解きを可能にする」(吉川徹・大阪大学大学院人間科学研究科教授）
原子力発電世論の実態を、長期継続調査のデータに基づき、社会学の視点を用いて明らかにする。原子力発電の利用の賛否という一面的･二分法的なものとしてではなく、人々の根底にある価値観の相違や動きも含めて分析した一冊。

フレデリック・テイラーとマネジメント思想

著：廣瀬幹好　関西大学出版部

科学的管理の父、フレデリック・テイラーに迫る研究。彼が提唱したScientific Managementは、科学的管理法あるいはテイラー・システムとして知られている。しかし、テイラー・システムの基礎をなす彼のマネジメント思想についての検討は、十分ではない。本書は、マネジメント思想史におけるテイラーの位置を明確化しようと試みている。

再生可能エネルギーと固定価格買取制度（FIT）グリーン経済への架け橋

著：ミゲル・メンドーサ、デイビッド・ヤコブス、ベンジャミン・ソヴァクール　京都大学学術出版会

再生可能エネルギーによる電力の固定価格買取制度＝FITが、エネルギー産業のプレーヤーを変える！　英国で刊行以来、再エネの議論には必読とされてきた本書は、FITの経済効果と環境への恩恵を実証してみせた。FITが市場を歪めるという誤解を解き、環境か経済かではない、両者を選択するエネルギーの未来。日本に今こそ必要な待望の邦訳。

翻訳唱歌と国民形成 ─明治時代の小学校音楽教科書の研究

著：佐藤慶治　九州大学出版会

「翻訳唱歌」とは「仰げば尊し」や「蛍の光」などに代表される、西洋の楽曲を日本語に翻訳して学校教育に用いられた歌曲のことである。翻訳唱歌の歌詞は原曲の歌詞内容を改変したものが多く、必ずしも正確な訳出ではない。たとえば讃美歌歌詞におけるGodという単語が「天皇」と訳されるなど、原曲歌詞を当時の日本の文脈に沿って翻案したものが多かった。翻訳唱歌が当時の唱歌教育形成と国民形成に果たした役割を論じる。

司法通訳人という仕事――知られざる現場

著：小林裕子　慶應義塾大学出版会

外国人の犯罪事件には必須の存在である司法通訳。しかし、その仕事の実情はほとんど知られていない。また「誤訳」は正しく言葉が伝わらない深刻な状況をもたらす。司法通訳に求められるものは語学力なのか？　我が国の制度に欠けている本質的な問題は何なのか？トップクラスの司法通訳人である著者が語る真実のメッセージ。

大学経営の構造と作用

著：小藤康夫　専修大学出版局

経営環境が厳しさを増すなか、どのようにして大学はヒト（教職員）、カネ（運用資金）、モノ（施設）を有効活用しながら、収支の黒字を保ちブランド価値を高めることができるのか。各大学が公表した「事業活動収支計算書」と「貸借対照表」をもとに、国内主要私立大学の「資産運用力」「基本金組入率」「自己資本比率」等を横並びに比較し、大学の「経営力」を明らかにする。

日本の家族と戸籍――なぜ「夫婦と未婚の子」単位なのか

著：下夷美幸　東京大学出版会

戸籍の何が問題なのか――戦後、家族単位（＝「夫婦と未婚の子」）の戸籍制度が成立し、人びとは今もなお戸籍の制度と意識にふりまわされ続けている。制度導入に関わった法学者や法務官僚の「回顧談」、新聞の「身の上相談」の記事を通して、戸籍と家族から日本社会を再考する。

実践デザインマネジメント―創造的な組織デザインのためのツール・プロセス・プラクティス

著：イゴール・ハリシキヴィッチ　東京電機大学出版局

デザインマネジメントシリーズ第2弾。実践編を担う経営者向けの必携書。創造性、イノベーション、ビジネスモデルの開発を組織化していく方法について初めて言及。チームのブレーンストーミングを通じたビジネスソリューションに繋がるアイデアからのスムーズな移行について解説。ビジネスシステムのデザインに携わる方や、製品開発に関わる研究者にとって大きな価値をもたらす一冊。

世界文学の小宇宙１欧米・ロシア篇　悪魔にもらった眼鏡

編訳：亀山郁夫、野谷文昭　名古屋外国語大学出版会

世界文学が熱い！　2人の巨匠による渾身のコラボレーションが生んだ傑作短編集。コリンズ、ヘンリー・ジェイムズ、ザヴァッティーニ、ピリニャーク、ポーリン・ジョンソンの初訳をはじめ、ベッケル、ヴィリエ・ド・リラダン、リルケ、ショパン、ドーデ、メリメ、チェーホフなど、欧米・ロシアにまたがる傑出した小品、知られざる名作を集めた。幻想や恐怖という根源的な創造力＝想像力のいとなみが、これほど切れ味よく丁寧に紹介された本は少ない。

大学論を組み替える――新たな議論のために

著：広田照幸　名古屋大学出版会

何を守り、何を見直していけばよいのか――。なしくずしの政策追随に陥る大学。なぜこんなことになっているのか。価値や理念や規範をめぐる議論を避けることなく、教育の質、評価、学問の自由など具体的なトピックを通して、よい改革論とダメな改革論を区別し、大学が公共的な役割を果たし続けられる道を拓く。

政治をいかに教えるか－知識と行動をつなぐ主権者教育－

著：蒔田純　弘前大学出版会

選挙権年齢の引き下げを受け、若者に政治との関わり方を教える主権者教育が盛り上がりを見せている。これまでにはない本書の特色は、実際に使われている教科書の内容や国内外の自治体で行われている具体的事例など、「現場のリアルな教育」に注目し、知識と行動をつなぐ観点から、若者に対して「政治をいかに教えるか」を実践的に考えることにある。現役教員をはじめ、政治と教育に関わるすべての方に読んでいただきたい。

丸山真男と戦後民主主義

著：清水靖久　北海道大学出版会

彼は、戦後民主主義の「虚妄」の方に賭けたのか、東大全共闘に「ナチもしなかった」と言ったのか――戦後半年あまり民主主義に懐疑的であった丸山は、人民主権の新憲法と60年安保を経て「永久革命としての民主主義」の思想に至る。その丸山は1960年代末の東大紛争で直面した困難にどのように応えようとしたか。破滅的な戦争から再出発した日本のデモクラシーを丸山真男の軌跡とともに考える。11月20日発売予定。

こころにとどく歎異抄

著：三田誠広　武蔵野大学出版会

「親鸞の言葉そのものを、読者に届くように語ることはできないものか…？」。芥川賞作家であり、武蔵野大学の名誉教授でもある著者が、仏教になじみのない読者にも理解してもらえるように、可能な限りわかりやすい言葉で解説した「超口語訳版の歎異抄」。巻末には付録として、日本の仏教がよくわかる「仏教の歴史」が付いています。

教育問題の「常識」を問い直す　いじめ・不登校から家族・学歴まで　第2版

著：須藤康介　明星大学出版部

本書は、様々な理論やデータを紹介し、世間一般で語られている教育問題のどれが本当で、どれが誤解なのかを検討して行く。そして、本当だとしたらその解決方法、誤解だとしたら誤解が生じている理由を考える。対象とするのは、いじめ、不登校、学級崩壊、少年非行、友人関係、学力問題、就職、ジェンダー、外国人、教師、家族、学歴等の個別の教育問題を教育社会学の視点から論じて行く。

前近代スペインのサンティアゴ巡礼－比較巡礼史序説－

著：関哲行　流通経済大学出版会

社会学部創設30周年記念叢書。巡礼と密接に関係する民衆信仰、シンクレティズム､「観光」、慈善をキーワードに、前近代スペインの巡礼を読み解こうとするものである。巡礼というプリズムを通してみた、前近代スペイン史と言い換えることもできる｡考察の中心はサンティアゴ巡礼であるが、三つの一神教の系譜関係、スペイン史と宗教の緊密な関係を意識して､スペインのムスリムとユダヤ人の巡礼についても言及する。

17スタートアップ　―創業者のことばから読み解く起業成功の秘訣―

編著：畠山和也　早稲田大学出版部

企業のスタートアップ時に起こる様々な課題について、17人の創業者の経験をもとに、シード期、アーリー期、ミドル・レイター期、M＆AやIPOを経験済みの段階など各ステージ別にわけて、その解決方法を探る。大企業内起業など、いま注目される新たなスタートアップの手法も詳しく紹介。現在起業している人、これから起業を考えている人にとって、ヒントの詰まった一冊。