第18回伊丹十三賞(ITM伊丹記念財団主催)の贈呈式が7日に開かれ、受賞者の翻訳家、岸本佐知子さんが喜びを語った。
ルシア・ベルリンやリディア・デイヴィスといった作家の翻訳で知られ、8月に邦訳が刊行されたミランダ・ジュライ「はいつくばって」にも注目が集まる。一方、講談社エッセイ賞を受けた「ねにもつタイプ」などエッセイも人気で、両輪の活躍が「現実世界をひょいと裏返してみせるような、翻訳とエッセイのオリジナルな仕事」と評された。
岸本さんは「翻訳というのはある意味結婚に似ていて、ちょっといいなっていう人といちいち結婚してると間が持たない。とにかく片っ端から読んで、もう好きすぎて合体したい、めりこみたいぐらいのものを選んで訳しています」。エッセイは「追いつめられて筆がすべって、変なことを書いてしまう。それで救われてるようなところがあります」と会場の笑いを誘った。(編集委員・柏崎歓)=朝日新聞2026年9月16日掲載