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絵本や児童書を多言語で 図書館がCF、9カ国語そろう

日進市立図書館が買いそろえた9カ国語の絵本や児童書のコーナー=2021年4月28日午後2時2分、日進市立図書館、鈴木裕撮影

 英語やスペイン語、中国語など9カ国語版の絵本や児童書156冊が、愛知県日進市立図書館に届いた。「子どもの本を充実させたい」と、市が昨年度に取り組んだクラウドファンディング(CF)で集まった寄付金を活用して買いそろえた。

 英、独、仏、伊、スペイン、ポルトガル、中国、タイ、ベトナムの9カ国語版の絵本や児童書は、図書館の専用コーナーに並べられている。絵本「はらぺこあおむし」は、独、スペイン、ポルトガル、中国、タイの5カ国語版、「あおくんときいろくん」は独、仏、伊、スペイン、ポルトガルの5カ国語版を新たにそろえた。

 今回購入した本は英語版が半分以上を占めるが、市内に多いブラジル系(ポルトガル語)や中南米系(スペイン語)、ベトナム系、タイ系の住民のことを考えて言語を選んだという。市立図書館図書係長の岡田竜二さんは「外国人の住民から『子どもの読み聞かせの本が欲しい』という要望も寄せられていた」と話す。

 「図書館に多言語の本をそろえたいという思いを持っていたが、予算が限られており、なかなか実現できなかった。クラウドファンディングにより多くの寄付をいただいたおかげで充実させることができた」と岡田さん。今後、多言語の絵本を活用して読み聞かせイベントを企画する考えだ。

 子どもの本のクラウドファンディングの寄付金は、市立図書館のほか、市内の幼稚園や小中学校、児童クラブなどで本の購入に活用されている。

(鈴木裕)朝日新聞デジタル2021年05月05日掲載