作家で僧侶の瀬戸内寂聴さんを支える66歳年下の秘書、瀬尾まなほさん=写真=が、新刊『寂聴先生、ありがとう。』(朝日新聞出版)を出した。13日に京都市下京区の大垣書店京都本店でトークイベントがあり、執筆の裏話や寂聴さんへの思いを語った。
単著は、2017年のエッセー集『おちゃめに100歳! 寂聴さん』(光文社)に続く2冊目。刊行後の変化や自身の結婚についても率直に書いた。
「『生き仏』とも言われる先生ですが、おちゃめで可愛らしい部分もある。文学史ではなくて、普段の生活や私がすごく面白いと思ったことを書きました」
京都の寂庵で働き始めて8年。「自分に自信のなかった私がたまたま瀬戸内に出会えて、知らなかった自分を知れた。私の人生のなかで、幸せなことだったと思います」と語った。(山崎聡)=朝日新聞2019年7月24日掲載