性別や年齢(20歳以上であれば)を問わず、家庭や社交の場で、さまざまな人の喉を潤し、また、普段はできないような会話の潤滑剤ともなってきたビール。日本ビール検定はビールの歴史や原料、またおいしい飲み方など、ビールにまつわるさまざまな知識を身に着けることを通し、受検者がさらにビールを好きになることを目指す検定です。2012年から始まったこの検定は、今年で9回目。これまでの受検者数は約2万7000人、合格者数は約1万5000人になります。
受検者は、飲食業界など職業的にビールに触れる人よりも、ビールを楽しむ消費者側の方が多くなっています。アンケートでは、受検目的は「ビールをもっと楽しみたいから」という人が半数以上で、年齢は20~30代が6割以上を占めます。近年、クラフトビールなど様々なスタイルのビールに触れる機会が増え、若い世代を中心にビールの知識を身に付けたいというニーズが高まっているのかもしれません。
「特典にもさまざまな魅力があります」と語るのは、検定を運営する日本ビール文化研究会の山根一洋さん(56)。3級から1級を通して、「満点賞」という特典があり、100点満点を達成した受検者には、なんとビール1年分が授与されます。まさにビール好きなら、口からよだれが出そうな特典ですね。
「ほかの特典として、認定カードや認定名刺などもあります。合格後にビール好き同士のコミュニケーションツールとして活用いただいております」と山根さんは続けます。また、昨年から最難関の1級に合格した人には、公式問題集の解説コメントの執筆をお願いしているとのこと。まさに、これまでに鍛えた「ビール眼」の見せどころです。
日本ビール文化研究会が主催する交流会やイベントもあるそう。「検定を通じて、ビール好き同士の繋がりやビールに関する情報発信を活性化させる取り組みをもっとできればと思っています」。検定を通して時には一人で、時には大勢で飲むビールのおいしさを、更に深めていきたいものですね。
例題にチャレンジ!
【問題1】
ビールびんの色に茶色や緑色が多い理由を次の選択肢より選べ。
- ビールの苦味が弱くなるのを防ぐため
- ビールの色が薄くなるのを防ぐため
- ビールに日光臭がつくのを防ぐため
- ビールが酸化するのを防ぐため
【問題2】
1516年、「ビールは大麦、ホップ、水のみを原料とすべし」という内容の「ビール純粋令」を出したバイエルン公国の君主を、次の選択肢より選べ。
- ウィルヘルム4世
- ルートヴィヒ4世
- アルブレヒト4世
- ハインリヒ4世
【正解】タイトル問題=3、問題1=3、問題2=1