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【検定百景#19】通販エキスパート検定:賢い販売者・購買者になるには?

(正解は記事の最後で!)

 Amazonをはじめ、インターネットや電話で商品を注文し、家に届けてもらう「通販」という形態はもはや一般的になりました。
 しかし、その世界の内側はどのようになっているのか?となると、答えられる人はあまり多くはないかと思います。通販エキスパート検定は、通販ビジネスの世界をじっくりと「深掘り」していく検定です。もともとは2009年、通販業界を発展させる目的で立ち上げられ、現在までにおよそ14000人が受検してきました。

 検定の狙いとしては、「通販を全体から理解できる」視点を身に付けることにあると、検定の運営に当たり、通販マーケット全体の底上げを目指す社団法人「通販エキスパート協会」で監事・事務局長を務める林原俊子さんは語ります。「たとえば、通販で扱われる商品は食品や本、電子機器などいろいろなものがあります。会社では特定の商品だけが扱われ、そのフローも固定されているケースが多いので、点の知識は身に付いても、それぞれを結ぶような“線”の知識はなかなか身に付きません。検定から、より総合的に通販の知識を取得することができます」

 3級ではまず通販の仕組みや基本的なフローを学び、2級では通販のマーケティング戦略や専門法律知識、1級では経営戦略や組織マネジメントにまで出題の範囲が及びます。
 さらには、「スペシャリストコース」というマーケティングの基礎を学ぶ試験――単なる“お客様第一主義”とは一線を画す顧客中心主義を学ぶことで、企業の中長期的な利益の最大化を目指す「カスタマー・セントリシティ」と、通販ビジネスをデータの側面から見直し、蓄積されたデータからビジネスを駆動させる考え方を学ぶ「データドリブン・マーケティング」の2種類を受検することができます。…さすがに、2級以上は一般の人というよりは、通販企業やECショップの担当者、マネージャークラスの人など経営戦略に携わる人が主だった対象にはなりますが、こうした広がりからも、通販という世界の奥深さが伝わってきますね。

 通販エキスパート協会では、通販に関連したセミナーも定期的に開催しており、先日は特定の販売方法で起こり得るトラブルから消費者を守るための法律「特商法」を学ぶセミナーが開催され、多くの人が参加したとのこと。今はネットショップなど、自ら商品を売り出すこともハードルは高くないため、誰もが通販の当事者となりえます。賢い販売者/購買者になるヒントが、通販エキスパート検定に含まれているかもしれませんね。

例題にチャレンジ!

【問題1】
現代通販の特徴に関する説明で誤っているものを選べ。

  1. 大手食品、製薬などの従来は中間流通を通して製品供給してきた大手メーカーのダイレクト・マーケティングの世界への参入が続いている。
  2. D to C とは「Direct to Consumer」の略である。
  3. D to C はデジタル時代の新通販形態とも言えるだろう。
  4. D to C は販売する商品は自社企画、他社企画を問わない。

【問題2】
RFM に関する以下の記述で誤っているものを一つ選べ。

  1. Rとは初回購買からの経過時間である
  2. Fは累計購買回数である
  3. Mは累計購買金額
  4. 中心はRである

【正解】タイトル問題=4、問題1=4、問題2=1